「北海道にはゴキブリがいないって、本当?」「札幌の家でゴキブリらしき虫を見た。もしかして…」「ゴキブリみたいな虫がいたけれど、これは何?」。
札幌で暮らしていると、ふとした拍子にこんな疑問がわいてきます。
まず、いちばん知りたいところからお答えします。「北海道にゴキブリはいない」は、正確ではありません。ただし、本州のように、そこら中にいるわけでもありません。この「いるけれど、少ない」という中間の実態を、正直に、一次情報で整理したのがこの記事です。
この記事の要点は、3つです。
- 北海道にも、ゴキブリはいます。ただし住宅で見かけることは少なく、駆除業者への相談も年にごくわずかです
- 北海道で定着しているのはヤマトゴキブリ・クロゴキブリ・チャバネゴキブリの3種。「チャバネだけ」というよく聞く話は、今では正確ではありません
- 「ゴキブリを見た」の中には、カマドウマなどの“別の虫”もよく混じります。まず見分けが大切です
以下から、必要なところだけ読めます。
- 本当にいるの?と疑っている方 → 「『いない』は昔の話」の章へ
- 何ゴキブリがいるの?が気になる方 → 「いるのは3種類」の章へ
- なぜ少ないの?を知りたい方 → 「なぜ少ないのか」の章へ
- これ、本当にゴキブリ?と迷っている方 → 「それ、本当にゴキブリ?」の章へ
私たち「くらしの味方 開拓札幌」は、札幌の暮らしの困りごとの相談窓口です。
ですがこの記事は、駆除の売り込みではなく、北海道・札幌のゴキブリの実態を、正しく知るための解説です。数字や地名、種類は、札幌市・北海道ペストコントロール協会・報道・研究といった、確認できる情報で裏を取りました。特定の業者に肩入れせず、中立の立場でお伝えします。いっしょに、順番に見ていきましょう。
「北海道にゴキブリはいない」は、昔の話。今の札幌の実態
結論から言います。北海道にも、札幌にも、ゴキブリはいます。「まったくいない」というのは、残念ながら誤解です。ただし同時に、本州ほど身近な存在ではないというのも、まぎれもない事実です。この2つを、同時に押さえてください。
どのくらい少ないのか。分かりやすい数字があります。北海道新聞の取材によると、北海道内の害虫駆除業者23社でつくる一般社団法人北海道ペストコントロール協会には、ある1年間に寄せられたゴキブリの相談が「ゼロ件」だったといいます。同協会の学術顧問は「北海道にもいます。ただ、住宅ではあまり見かけないので、相談はゼロか、多くても年に数件です」と説明しています。
つまり実態は、こうです。「いる。でも、住宅ではめったに見ない」。この“めったに見ない”という感覚が積み重なって、「北海道にはゴキブリがいない」という話が、広く信じられてきたのです。
「いない」と言われてきた、3つの理由
なぜ「いない」という話が定着したのか。取材に応じた北海道大学電子科学研究所の研究者は、次のような理由を挙げています。
- 一般住宅で見る機会が、そもそも少ない:後の章で説明するとおり、寒さのため屋外では越冬しにくく、数が増えにくいためです
- 道民がゴキブリを見慣れていない:見る機会が少ないぶん、「そもそも道内にはいない」という思い込みにつながりやすいのです
これに加えて、当サイトの視点をひとつ足すなら——見ても、別の虫と区別がつきにくいことも、「いない」という印象を強めていそうです。カマドウマなど“ゴキブリに似た虫”を見て、「あれがそうだったのかも」とあいまいなまま終わることも少なくありません。
でも、最近は「札幌でゴキブリを見た」という声が増えている
一方で、状況は少しずつ変わってきています。札幌市内の出没を報じた別の報道では、市内の住宅でゴキブリの出没が相次ぎ、駆除業者への相談件数が10年ほど前に比べて増加していると伝えられています。ドラッグストアでも、中央区を中心に殺虫剤の需要が高まりつつあるといいます。
「いない」でも「そこら中にいる」でもない。いるけれど少ない、そして少しずつ増えている。これが、いまの札幌のゴキブリの、いちばん正確な姿です。
北海道にいるのは何ゴキブリ? 定着しているのは3種類

「ゴキブリがいるのは分かった。じゃあ、何ゴキブリがいるの?」。ここは、よく誤解されているところです。長らく「北海道にいるのはチャバネゴキブリだけ」と言われてきましたが、いまの一次情報では、それは正確ではありません。
定着しているのは、ヤマト・クロ・チャバネの3種
北海道新聞の取材によると、北海道内で継続的に繁殖し、すでに定着しているとみられるのは、ヤマトゴキブリ・クロゴキブリ・チャバネゴキブリの3種です。日本国内には約60種のゴキブリがいるとされますが、そのうち北海道に根づいているのは、この3つ。それぞれ、住む場所も大きさも違います。
- ヤマトゴキブリ(体長2〜3cm):3種の中でもっとも寒さに強く、北海道の冬でも屋外で生息できるのが特徴です。樹液をエサに、主に林などにすみ、室内に入ってくることもあります。札幌市中央区の円山公園や北海道神宮の木などで生息が確認されています
- クロゴキブリ(体長3〜4cm):黒光りする、多くの人が「ゴキブリ」と聞いて思い浮かべるタイプです。主に屋内にすみ、暖かく湿った、暗くて狭い場所を好みます
- チャバネゴキブリ(体長1〜1.5cm):茶色っぽく、比較的小さい種類です。こちらも主に屋内にすみます。札幌市も「住まいの虫」の一つとして案内しており、台所やガス台の下、冷蔵庫や食器棚の裏など、温かく暗い狭いすき間に群れをつくるとしています
気づいてほしいのは、屋外で越冬できるのはヤマトゴキブリだけだという点です。クロゴキブリとチャバネゴキブリは、暖房の効いた建物の中でしか、冬を越せません。この違いが、次章の「なぜ少ないのか」に直結します。
「12種確認されたが、定着は3種だけ」という事実
歴史をたどると、北海道ではこれまでに合わせて12種類のゴキブリが確認されてきました。ですが、その多くは定着していません。北海道ペストコントロール協会の学術顧問は「道内に侵入してきても、生息に適した環境がなければ定着できない」と説明しており、残る9種は繁殖が確認されていないとされます。侵入と、定着は、別の話なのです。
しかも、これは最近の話ではありません。今から70年ほど前の昭和20年代後半には、すでに札幌市内の商業施設でチャバネゴキブリが目撃されていました。昭和50年代には、帯広・函館・稚内・根室など、太平洋側も日本海側も、海沿いも内陸も問わず、広い範囲でゴキブリが確認されています。「最近になって温暖化で入ってきた」という単純な話ではない、ということです。
「ヤマトゴキブリが札幌にいる」と分かったのは、意外と最近
興味深いのは、ヤマトゴキブリの札幌での“公式な記録”が、比較的新しいことです。2013年に学会誌で発表された論文「札幌市におけるヤマトゴキブリの初記録」によると、2012年6月、シロアリ駆除で訪れた円山公園そばの住宅や、公園内でヤマトゴキブリが発見されたのがきっかけでした(著者の一人は酪農学園大学の名誉教授)。ただし、いつごろから、どういう経緯で公園にすみつくようになったかは「はっきりとは分からない」とされています。
そして近年、札幌で相談が増えているのは、このヤマトゴキブリだと報じられています。「屋外で越冬できる」種類が身近な公園にいる——これは、札幌のゴキブリを考えるうえで、外せないポイントです。
なぜ北海道はゴキブリが少ないのか(寒さと越冬の話)

北海道にゴキブリが「いるけれど少ない」いちばんの理由は、はっきりしています。寒さです。ここを理解すると、「うちには出るのか、出ないのか」の見当がつくようになります。
ゴキブリは、寒さに弱い虫
ゴキブリは、もともと暖かい場所を好む虫です。害虫駆除の情報によると、ゴキブリが好む気温はおよそ20〜32℃で、20℃を下回ると繁殖活動が難しくなるとされます。
ここで、北海道の気温を思い出してください。夏でも平均気温はようやく20℃前後。冬は氷点下まで下がります。1年を通して、ゴキブリが繁殖しやすい温度より低い——これが、他の地域に比べてゴキブリが少ない、根本の理由です。
「屋外で越冬できない」から、数が増えない
数が増えるかどうかは、「冬を越せるか」で決まります。北海道ペストコントロール協会の学術顧問によると、ヤマトゴキブリ以外の多くの種類は、安定して20℃以上ある温かい環境を好むため、冬の室温が下がる北海道の一戸建てで生き続けるのは難しいといいます。
だから、こうなります。
- 屋外:冬の寒さで、ヤマトゴキブリ以外はほぼ越冬できない。数が爆発的に増えることがない
- 建物の中:暖房で年中暖かい場所があれば、そこでは繁殖できる。だから「建物の中だけで増える」ケースが多い
本州のように「屋外にも屋内にも大量にいる」状態にはなりにくい。寒さが、ゴキブリの数にブレーキをかけているのです。冬の寒さを恨めしく思う日も多い北海道ですが、こと害虫に関しては、寒さが暮らしを守ってくれている側面もある、というわけです。
ただし「暖かい場所」は、年々増えている
とはいえ、油断はできません。北海道新聞の取材で専門家は、近年、道内でも商業施設が増え、一戸建て住宅の断熱性も向上し、年中暖かい場所が増えていると指摘しています。「ゴキブリにとって住みやすい場所ができれば、定着したり、短期間で増えたりする可能性はある」というのです。
暖かく快適な住まいは、私たちにとってはありがたいものですが、ゴキブリにとっても居心地がよい——この皮肉な関係が、「札幌でも相談が増えている」背景にあります。
札幌でゴキブリが出るのは、どんな場所?
「北海道は寒いから少ない」。そこまでは分かった。では、それでも出てしまうのは、どんな場所なのか。ここを知っておくと、自分の家が当てはまるかどうかが見えてきます。答えは、前章の裏返しです。年中暖かく、水とエサがある場所——これに尽きます。
暖房の効いた「建物の中」が主戦場
クロゴキブリとチャバネゴキブリは、屋外で越冬できません。だから、出るとすれば、冬でも暖かさが保たれる建物の中です。具体的には、こんな場所が挙げられます。
- 飲食店や、その入ったビル:厨房は暖かく、水もエサ(食品)も豊富。24時間暖かい環境が保たれやすく、ゴキブリには好条件です
- マンション・集合住宅:戸建てより室温が下がりにくく、配管やすき間を通じて部屋から部屋へ移動しやすい構造です
- 大型の商業施設:地下や機械室など、年中暖かい区画が生まれやすい場所です
札幌市の案内でも、チャバネゴキブリはガス台の下、台所、冷蔵庫や食器棚の裏、引き出しの中など、「温度が高く、暗く、狭いすき間」に群れをつくるとされています。家の中でいえば、まさに水回り。暖かさ・暗さ・すき間・水・エサがそろう場所が、危険地帯です。
「家電の裏」は、札幌でも要注意
見落とされがちなのが、家電製品です。冷蔵庫や電子レンジ、テレビの裏側は、通電して熱を持ち、24時間ほんのり暖かい“ミニ温室”になります。札幌市も、チャバネゴキブリが暖かいところを求めて家電製品やOA機器に侵入し、漏電や故障の原因になることがあると注意を促しています。冬の室温が下がる札幌の住まいでも、家電の裏だけは局所的に暖かい——ここが、数少ない“越冬ポイント”になり得ます。
そもそも、どうやって札幌に来るのか
北海道に「もともといなかった」ゴキブリが、どうやって住まいに現れるのか。北大の研究者は、こう説明しています。「すばしっこく動くゴキブリですが、長距離を移動する能力はほとんどありません」。自力で本州から歩いてくるわけではない、ということです。
ではどう来るか。船で運ばれる宅配便や建材、樹木などとともに、本州から運ばれてくるケースが考えられるといいます。つまり、ヒトとモノの行き来が、ゴキブリを北海道へ運んでいるのです。引っ越しの荷物、通販の段ボール、中古の家具・家電。こうした“荷物経由”が、札幌のゴキブリの主な入口だと考えられます。この事実は、後の「予防」の章で、そのまま対策のヒントになります。
それ、本当にゴキブリ? 「ゴキブリみたいな虫」の見分け方

じつは、札幌で「ゴキブリを見た!」という声の中には、ゴキブリではない別の虫がよく混じっています。ゴキブリを見慣れていない道民ほど、茶色くて素早い虫を見ると、反射的に「ゴキブリだ」と思いがちです。まずは落ち着いて、正体を確かめましょう。相手が違えば、対策も変わります。
ゴキブリと間違われやすい虫、4つ
- カマドウマ:コオロギの仲間で、背中が丸く、脚が長くてよく跳ねます。札幌市の案内では、床下・地下室など「涼しくて、暗く、湿気が多いところ」を好み、夜になると台所やトイレに出てくるとされます。素早く動くため、ゴキブリと見間違えられる代表格です。跳ねたら、ゴキブリではなくカマドウマの可能性が高いです
- シバンムシ:体長2〜3mmほどの、丸くて茶色い小さな甲虫。乾麺や小麦粉、乾物などから発生します。小さな“ミニゴキブリ”のように見えますが、別の虫です。詳しくはシバンムシの駆除|発生源の見つけ方で解説しています
- チャタテムシ:体長1mm前後の、白っぽく小さな虫。湿気とカビを好み、本や畳、段ボールなどで大量発生します。小さすぎてゴキブリの幼虫と間違えられることも。チャタテムシの駆除と対策にまとめています
- クロゴキブリの幼虫:これは“本物”ですが、幼虫は小さく、翅もなく、別の虫に見えます。成虫の黒光りした姿とは印象が違うので、混乱のもとになります
見分けの決め手は「動き」と「体のかたち」
迷ったときは、次の3点を落ち着いて見てください。
- 跳ねるか?:ピョンと跳ねるなら、ゴキブリではなくカマドウマの可能性大。ゴキブリは、跳ねずに素早く「走る」虫です
- 大きさは?:1〜3mmのごく小さな虫なら、シバンムシやチャタテムシを疑います。ゴキブリの成虫は1cm以上あります
- 体はツヤのある平たい楕円形か?:ゴキブリは平たく、長い触角があります。丸っこい甲虫や、脚の長いバッタ型は、別の虫です
なお、意外なところでは、シロアリの羽アリを「小さいゴキブリでは」と誤解する方もいます。シロアリは分類上はゴキブリに近い虫ですが、被害も対処もまったく別物です。羽の生えた黒っぽい虫を見たときの見分けは、シロアリの羽アリを見つけたらで整理しています。「北海道にシロアリはいる?」という、この記事と対になる疑問には、北海道にシロアリはいる?いない?でお答えしています。
「見分けが不安」なら、早見表を手元に
とはいえ、目の前で素早く動く虫を、その場で冷静に見分けるのは、なかなか難しいものです。「殺虫剤を撒いていいのか」「業者を呼ぶべきなのか」で迷って、手遅れになったり、慌てて損な契約をしたり——そんなことにならないよう、札幌の家に出る虫や害獣を「見分けて、まず何をすべきか」までたどれる1枚の無料シートにまとめました。冷蔵庫に貼っておけば、その場で見返せます。
「札幌の虫・害獣・蜂・鳥 見分け&対処 早見表」は、公式LINEから無料で受け取れます。虫は自分で対処できるもの・害獣は法律で業者が必要なものを種類ごとに色分けしてあるので、迷ったときの最初の1枚にどうぞ。
「これ、本当にゴキブリ?」の見分けは、1枚あると早いです。開拓札幌の公式LINEでは、「札幌の虫・害獣・蜂・鳥 見分け&対処 早見表」を無料でお渡ししています。

自分で対処できる虫の見分けと、法律で手を出せない害獣・鳥の切り分け、シロアリの相場と点検商法の手口まで、印刷して手元に置ける1枚です。ご登録だけでも大丈夫です。しつこい営業は、いたしません。
札幌でゴキブリが出てしまったら|まずやること
「見分けた結果、やっぱりゴキブリだった」。そんなときに、あわてないための基本を整理します。本州のような大量発生とは事情が違うので、そこも正直にお伝えします。
屋内で見たら「建物の中にいる」サインかもしれない
まず知っておきたいのは、札幌で屋内のゴキブリ(クロ・チャバネ)を見たら、それは「建物の中で生き延びている」サインの可能性があるということです。前述のとおり、この2種は屋外で越冬できません。屋内で見かけたなら、外からたまたま入ったというより、その建物のどこか暖かい場所で暮らしていると考えたほうが自然です。
ただし、ここは正直に。「1匹見たら100匹いる」は、本州の高温多湿を前提とした話で、寒さで繁殖に歯止めがかかる札幌では、必ずしも同じ深刻さで当てはまりません。段ボールに紛れて1匹だけ持ち込まれた、というケースもあります。過度に怖がる必要はありませんが、「1匹いた=繁殖している可能性もある」と受け止め、次の手を打つのが冷静な対応です。
まずは、市販品でできる基本の駆除
数が少ないうちなら、市販品での対処が基本です。札幌市は、発生状況に合わせて粘着シート・毒エサ(ベイト剤)・エアゾール剤・くん煙剤などを使うとよい、と案内しています。
- その場の1匹:エアゾール(スプレー)で駆除。使うときは換気を
- すみかを断ちたい:毒エサ(ベイト剤)を、水回りや家電の裏など、通り道になりそうな場所に置く。食べて巣に持ち帰らせるタイプが有効です
- いるかどうか確かめたい:粘着シートを、冷蔵庫の裏やシンク下に。捕まれば、種類や数の見当がつきます
「殺虫剤に頼りすぎない」のが札幌市の考え方
札幌市は、駆除の基本姿勢として「まず、発生原因を取り除く」「殺虫剤を安易に多用しない」ことを勧めています。その場の1匹を取り除くだけでは、また出てくるからです。ゴキブリでいえば、エサ(残飯・調理くず)を片づけ、台所を清潔に保ち、水滴をふき取ること。ゴキブリは台所の水滴を飲み水にするので、水を断つだけでも効きます。薬剤は、環境を整えたうえでの補助、と考えるのがコツです。この「環境から断つ」考え方は、次章の予防にそのままつながります。
入れない・持ち込まない|札幌でいちばん効く予防
札幌のゴキブリ対策で、じつはいちばん効果が高いのが「予防」です。理由は、これまで見てきたとおり。屋外で越冬できず、自力での長距離移動もできないゴキブリは、多くが本州から荷物にまぎれて持ち込まれるからです。入口を塞げば、そもそも出会わずに済みます。
「持ち込まない」3つのチェック
本州から札幌へ、モノが動くタイミングが要注意です。
- 引っ越しの荷物:本州から札幌へ引っ越すときが、最大の持ち込みチャンス。段ボールは室内に長く置かず、開梱したらすぐ処分しましょう。段ボールのすき間は、卵(卵鞘)が付きやすい場所です
- 通販・宅配の段ボール:届いた段ボールをためこまないこと。とくに本州の倉庫を経由した荷物は、玄関で開けて箱はすぐ畳む・出す、が理想です
- 中古の家具・家電:本州から取り寄せた中古品、とくに冷蔵庫など“裏が暖かい家電”は、卵や成虫が潜んでいないか確認を。フリマ・リサイクル品は、家に入れる前に一度チェックしましょう
「住みつかせない」室内の習慣
持ち込まれても、増えなければ被害は広がりません。ゴキブリが好む「暖かさ・水・エサ」のうち、暖房は切れませんから、水とエサを断つのが現実的です。
- 水滴を残さない:シンクや洗面台の水気をふき取る。ゴキブリの飲み水を断ちます
- エサを片づける:残飯・調理くずをためない。食品は密閉容器へ
- すき間を塞ぐ:家電の裏、配管まわり、換気口のすき間。潜み場所と通り道を減らします
本州では「予防してもキリがない」と言われがちですが、札幌は寒さが味方をしてくれるぶん、予防の効果が出やすい土地です。入口を意識するだけで、遭遇率はぐっと下がります。
業者に頼むのは、どんなとき?|札幌での相談先
市販品での対処には、限界もあります。ここでは、プロに頼ったほうがいい場面と、札幌での相談先を整理します。
こんなときは、専門業者を検討
- 飲食店・店舗:厨房でチャバネゴキブリが繁殖すると、衛生・信用に直結します。営業への影響が大きい場合は、早めにプロへ
- マンション・集合住宅で、繰り返し出る:隣室や共用部が発生源のこともあり、個人の対処では追いきれない場合があります
- 市販品を試しても、数が減らない:巣がどこかに残っているサイン。発生源の特定は、プロのほうが確実です
なお、札幌市は駆除業者を指定していません。「ご自分でお選びください」という立場で、業者が分からない場合は一般社団法人北海道ペストコントロール協会(電話:011-826-5737)が業者を紹介している、と案内しています。まずはここで相談先の目星をつけるのも一つの方法です。
迷ったら、開拓札幌にご相談ください
「これはゴキブリ?別の虫?」「自分でやるべきか、業者に頼むべきか」。その入口の見きわめから迷う方も多いはずです。私たち開拓札幌は、札幌の暮らしの困りごとについて、特定の業者に肩入れせず、中立の立場でご案内する相談窓口です。
一括見積もりサイトのように、申し込んだ直後から何社もの営業電話が鳴ることはありません。ご案内するのは、条件に合う1〜2社だけ。「電話したら対象エリア外だった」といった探し直しも、こちらで引き受けます。
北海道・札幌のゴキブリについて、よくあるご質問
Q. 結局、北海道にゴキブリはいるんですか?
います。ただし住宅で見かけることは少なく、駆除業者への相談も年にゼロ〜数件という水準です。「いない」ではなく「いるけれど、本州よりずっと少ない」が正確です。
Q. 北海道にいるのは、何ゴキブリですか?
継続的に繁殖・定着しているのは、ヤマトゴキブリ・クロゴキブリ・チャバネゴキブリの3種とされます。このうち屋外で越冬できるのはヤマトゴキブリだけで、円山公園などの林で確認されています。クロゴキブリとチャバネゴキブリは、主に暖房の効いた建物の中でみられます。
Q. 冬でもゴキブリは出ますか?
屋外は寒さで越冬できませんが、暖房の効いた建物の中(飲食店・マンション・家電の裏など)では、冬でも活動・繁殖できます。冬に室内で見た場合は、その建物のどこかにすみかがある可能性があります。
Q. 新築でも出ることはありますか?
あります。ゴキブリは、建物の新しさよりも「暖かさ・水・エサ・持ち込み」で決まります。引っ越しの段ボールや通販の荷物、中古家電にまぎれて入ることがあるので、新築でも油断はできません。
Q. 北海道のゴキブリは飛びますか?
種類によります。屋内にいるチャバネゴキブリはほとんど飛びません。いずれにせよ、ゴキブリは長距離を自力で移動する力はほとんどなく、多くはヒトやモノについて運ばれてきます。
Q. 1匹見たら、100匹いると考えるべき?
本州の高温多湿を前提とした言い回しで、寒さで繁殖に歯止めがかかる札幌では、必ずしも同じ深刻さでは当てはまりません。ただし「1匹=繁殖している可能性もある」ので、粘着シートで数を確かめ、水とエサを断つのが冷静な対応です。
まとめ|「いない」でも「大量」でもない。札幌のゴキブリと、うまく付き合う
最後に、大切なところをおさらいします。
- 「北海道にゴキブリはいない」は誤解。でも本州ほど多くはない。いるけれど少ないが正確
- 定着しているのはヤマト・クロ・チャバネの3種。屋外で越冬できるのはヤマトだけ
- 少ない理由は寒さ。屋外で越冬できず、暖房の効いた建物の中でだけ増える
- 「ゴキブリを見た」の中にはカマドウマなど別の虫も多い。まず見分けを
- 札幌でいちばん効くのは、本州から持ち込まない予防。寒さが味方をしてくれる
札幌でゴキブリに出会う機会は、幸い多くありません。だからこそ、いざというときに「これは何か」「どうすべきか」を知っておくだけで、あわてずに済みます。

