夜のうちに降った雪が、朝、玄関の前にどっさり——札幌の冬は、毎日のようにこれが続きます。
共働きで時間がない。腰を痛めて、重い雪を持ち上げるのがつらい。離れて暮らす親の家の雪が心配。
理由はさまざまでも、「今年こそ誰かに頼みたい」と考え始めたとき、最初にぶつかるのが「いくらかかるのか」「どこに頼めばいいのか」という疑問ではないでしょうか。
先に結論をお伝えします。札幌の除雪・雪かき代行の料金は、1回だけの依頼で5,000円〜10,000円、ひと冬まるごとのシーズン契約で44,000円〜68,000円が目安です(札幌市内の業者15社の公表料金を調査・2026年7月時点)。業者ごとの料金・対応エリアは「札幌の除雪・排雪業者一覧【2026-2027】料金を公表している15社を比較」にまとめています。
この記事では、札幌で除雪を業者に頼むために知っておきたいことを、次の順でまとめました。
- 除雪・排雪・雪下ろしの違いと、業者に頼める作業
- 札幌の除雪代行の料金相場【形態別の目安表】
- シーズン契約の仕組みと、申込みのタイムリミット
- シーズン契約と1回だけの依頼、どちらが得かの分かれ目
- 申込みの締切・保険・追加料金の条件など、業者選びのチェックポイント
- 親の家の雪に使える「福祉除雪」制度の最新情報(令和8年度から要件が変わります)
なお、「除雪車が全然来ない」「家の前に雪の壁を置いていかれた」といった札幌市の道路除雪への疑問は、別記事「札幌市の除雪はなぜ「ひどい」と感じるのか|仕組みと自衛策」で解説しています。この記事は、「自宅の雪を業者に頼む」ことに絞ってお話しします。
除雪・排雪・雪下ろしの違いと、業者に頼める作業
料金の話に入る前に、ひとつだけ前提を揃えさせてください。
業者の料金表に出てくる「除雪」「排雪」「雪下ろし」は、それぞれ別の作業です。ここを混同したまま依頼すると、頼んだはずなのに雪山がそのまま残っている、というすれ違いが起きます。
| 用語 | 作業の中身 | 雪はどうなる? |
|---|---|---|
| 除雪(雪かき) | 敷地や出入り口に積もった雪を「どける」 | 敷地内の置き場に寄せて溜める |
| 排雪 | 溜まった雪山をダンプに積んで「運び出す」 | 敷地から無くなる |
| 雪下ろし | 屋根の上の雪を落とす高所作業 | 下に落とした雪の処理は別途 |
ポイントは、除雪だけでは、雪は敷地から消えないということです。
札幌では、1月・2月になると敷地の雪の置き場がなくなってきます。除雪で寄せた雪山が育ちきったら、今度はそれをダンプで運び出す「排雪」の出番です。
そのため札幌の業者のメニューは、除雪も排雪も「ひと冬10回前後」のシーズン契約を基本に、必要なときだけ頼む都度(スポット)依頼を組み合わせる構成が主流になっています。
業者に頼める主な作業は、次の5つです。
- 間口(まぐち)除雪:道路除雪のあと、家や駐車場の出入り口に残される硬い雪(置き雪)の処理
- 敷地の雪かき:玄関前・駐車場・物置までの通路など
- 排雪:敷地に溜めた雪山の運び出し
- 屋根の雪下ろし:屋根・カーポート・車庫の上の雪
- 雪庇(せっぴ)落とし・つらら除去:屋根の縁から張り出した雪の塊の除去
このうち排雪のくわしい料金と頼み方は「札幌の排雪|パートナーシップ排雪・民間業者・料金相場を全部整理」で解説しています。屋根の上の作業も「屋根の雪下ろし|業者の費用相場・頼むタイミング」「雪庇(せっぴ)とは|放置の危険・業者の費用」に、カーポートの雪は「何cmで下ろすか」の目安を含め「カーポートの雪下ろし」に、それぞれ専用のガイドがあります。
札幌の除雪代行の料金相場【形態別の目安表・15社調査】
除雪の料金は、「どの形で頼むか」でほぼ決まります。
開拓札幌では、札幌市内で個人宅向けの料金を公表している除雪・排雪業者15社と、マッチングサービス2社の料金を、1社ずつ公式サイトで確認しました(2026年7月時点)。形態別の目安がこちらです。
| 依頼の形 | 料金の目安 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 都度の雪かき(スポット除雪) | 1回 5,000円〜10,000円 | 大雪の日だけ・たまにだけ頼みたい |
| 時間制の雪かき代行(マッチング) | 1時間 7,000円〜10,000円 | 範囲が広い・細かい要望がある |
| 間口・敷地除雪のシーズン契約 | ひと冬 44,000円〜68,000円 | 毎回の雪かきを丸ごと無くしたい |
| シーズン排雪(計10〜12回) | ひと冬 40,000円〜72,000円(角地・幅広道路で上振れ) | 雪の置き場が狭い・雪山を溜めたくない |
| スポット排雪(4tダンプ1台) | 1台 6,600円〜11,000円 | 育ちきった雪山を一度だけ処分したい |
| 屋根の雪下ろし | 現地見積りが基本(作業員1名1時間12,000円〜の例) | 屋根・カーポートの雪が心配(カーポートの雪害・修理はこちら) |
※税込・税別の扱いは業者によって異なります。
※多くの業者は「〜円から」の下限表示で、敷地の広さ・立地・雪の状態によって現地見積りで確定します。
※時間制はマッチングサービスの掲載相場です。個人事業主が集まるサービスでは1時間2,000円台の出品もありますが、保険や作業品質はまちまちです。
※スポット排雪は、重機作業中心の業者では1台18,000円〜の例もあります。
いくつか、実際の公表例を挙げます。
札幌ダイカンサービス(雪かき隊)の料金案内によると、玄関先から車庫まわりの手除雪は都度1回5,000円(〜26㎡)です。朝6時時点で10cm以上の降雪日に毎回来てくれるシーズン契約なら、56,000円(12月1日〜3月20日)になります。
また、東区・北区の一部を対応エリアとするピーアイエスの料金表によると、道路除雪のあとに家の前へ残された雪を処理する「間口除雪」のシーズン契約が1間口44,000円〜。清田・豊平・厚別エリアの札幌ロードヒーティング.comのシーズン契約は68,000円〜で、5軒以上のご近所共同なら1軒55,000円〜に下がります。
注意したいのは、除雪のシーズン契約料金をサイトで公表している業者は、実は少数派だということです。
そもそも除雪の契約を扱う業者自体が15社のうち一部で、金額まで明示していたのは3社。あとは「敷地を見てから見積り」か、排雪の専門でした。敷地の形は一軒ごとに違うので、正確な金額は見積りで確かめるのが前提になります。
なお、雪の置き場が狭いお宅では、除雪の契約に加えて排雪(雪山の運び出し)もセットで考えることになります。間口除雪のシーズン契約にスポット排雪を2〜3回(雪山が育ちきる1〜2月が目安)足すと、ひと冬の総額はおよそ6万〜8万円がひとつの目安です。排雪の料金と頼み方のくわしい話は、札幌の排雪ガイドに譲ります。
除雪のシーズン契約の仕組み|出動条件・期間・申込みのタイムリミット
シーズン契約は、ひと冬分の除雪をまとめて前もって申し込む契約です。多くの型では、条件を満たす雪が降った日に、頼まなくても来てもらえます。
毎回電話する手間がなく、「大雪の日にかぎって業者がつかまらない」という事態も避けられます。ただし、その中身にはいくつか「知らないと不満になる」ルールがあります。
出動条件の基本は「新雪10cm」。判定時刻は業者で違う
シーズン契約の業者は、雪が降るたびに来るわけではありません。
出動条件を公表している業者では、「新雪10cm以上」が共通の基準でした。判定のタイミングは会社によって違い、札幌ダイカンサービスは朝6時時点、TKメーカーは午前2時時点の積雪で判断します。間口除雪では、市の除雪車が入った日に連動して作業する業者(ピーアイエス)もあります。
つまり、5cmほどのうっすらした雪の日は来ないのが前提です。
「せっかく契約したのに来ない日がある」のではなく、「10cmを超えた日に出動の対象になる」契約だと理解しておくと、期待とのズレがありません。
期間は12月〜3月。「ひと冬10回」の数え方は業者で違う
契約期間は、12月上旬〜3月中下旬がおおよその標準です。札幌ダイカンサービスは12月1日〜3月20日、札幌ロードヒーティング.comは12月中旬〜3月中旬(目安12回)と、各社が具体的に定めています。
気をつけたいのが、回数の数え方です。大きく3つの型があります。
- 定期消化型:業者の予定日に作業して回数を消化する型。雪が少ない日でも、予定日に作業すれば1回分と数える業者があります(ピーアイエスが注意事項に明記。主に排雪の契約で使われる方式です)
- 回数券型:雪が溜まったタイミングで自分で呼ぶ型(北双建設の排雪契約など)
- 降雪連動型:10cm以上の降雪日に出動する型。回数の定めがありません(札幌ダイカンサービスなど)
このほか、年末年始は休みの業者(スノーケアー・ピーアイエスなど)もあります。同じ「シーズン契約」の名前でも中身は別物なので、契約前に次の5点を確かめてください。
- 出動条件:何cmの雪で、いつ来るのか
- 回数の数え方:雪が少ない日の作業も1回と数えるのか
- 休業日:年末年始や日時指定の可否
- 支払い方法:前払いか、後払いか(前払いの業者もあります)
- 少雪の年の扱い:雪が少なかった場合の返金・繰越があるか
申込みは秋が本番。人気の業者は先着で締め切る
シーズン契約には、もうひとつ大事なタイムリミットがあります。
除雪業者は1シーズンに対応できる軒数が決まっているため、受付は先着順で、予定数に達した時点で締め切られます。札幌ロードヒーティング.comは「予定数に達し次第締切」を明記していますし、スノーケアーは8〜9月に契約書の回収まで済ませる進行です。早い業者だと、7月から翌シーズンの受付を始めています。
動き出しの目安は、こうです。
- 7〜9月:見積り依頼・比較のベストシーズン。選択肢が最も多い
- 10〜11月:受付終盤。人気の業者・地域から順に埋まっていく
- 12月以降:シーズン途中からの契約は業者しだい。空き枠探しになる
シーズン契約と都度依頼、どちらが得か
「ひと冬まるごと契約するほどでもない気がする。でも、毎回頼むと高くつきそう」
ここで迷う方のために、分かれ目を整理します。
損益分岐の目安は、ひと冬に12回前後
分かれ目は業者や契約内容によって変わりますが、具体例として、同じ業者の料金で比べてみます。
札幌ダイカンサービスの場合、都度の雪かきが1回5,000円、シーズン契約が56,000円。ひと冬に12回以上頼むなら、シーズン契約のほうが安くなります。
そして思い出してほしいのが、前の章で見た各社の回数設計です。札幌の業者は、シーズン契約を「計10〜12回」で組んでいます。つまり業者自身が、ひと冬10回前後の出動を想定して商品を設計しているわけです。
毎回の雪に対応してほしい人が同じ料金水準で都度依頼を重ねると、12回を超えたあたりからシーズン契約より高くつく計算になります。
それでも都度依頼が向いているケース
一方で、次に当てはまる方は、都度依頼のほうが合理的です。
- 普段は自分で雪かきできる:頼むのは、どか雪や旅行・出張のときだけ
- 費用を最小限にしたい:月1〜2回の依頼なら、都度のほうが確実に安い
- 空き家・実家をスポットで管理したい:人が住んでいない家は、毎回の除雪より「溜まったら処理」が向く場合があります
ただし、都度依頼にはひとつ大きな弱点があります。
大雪の日は、依頼が殺到することです。栄愛ホームはスポットプランの案内に「申込み頂いた先着順になりますので、当日お伺い出来ない場合もございます」と明記しています。本当に困る日ほど頼めない、という構造的なリスクがあるわけです。
迷ったら「自分が動けない朝」を想像する
判断の基準は、金額の損得だけではありません。
朝7時、玄関前に30cmの雪。今日は大事な会議で、雪かきをする時間はない——。そんな朝に自分や家族が対応できるかどうかが、いちばん現実的な分かれ目です。
| シーズン契約 | 都度依頼 | |
|---|---|---|
| 費用 | ひと冬44,000円〜68,000円 | 1回5,000円〜10,000円 |
| 安さの分かれ目 | 12回以上頼むなら得 | 11回以下なら得 |
| 大雪の日 | 契約済みなので対応してもらえる | 依頼が殺到し、断られることも |
| 手間 | 申込みは1回だけ | 毎回、連絡と日程調整が必要 |
| 向いている人 | 共働き・高齢・単身赴任・親の家 | 普段は自分でできる人・空き家の管理 |
毎年の除雪・排雪をこの先も頼み続けるのか、いっそ融雪機やロードヒーティングを入れるのか——長い目で迷っている方は、排雪を頼み続ける vs 融雪機・融雪槽 vs ロードヒーティングの20年総額比較で、それぞれの合計費用を比べています。
札幌の除雪業者の種類と探し方
頼む形が決まったら、次は業者探しです。
札幌で個人宅の除雪を請け負っているのは、大きく3つのタイプに分かれます。
| タイプ | 特徴 | 向いている依頼 |
|---|---|---|
| 専門業者(建設・造園・除排雪専業) | 重機とダンプを持ち、シーズン契約が主力。対応エリアを絞って営業 | シーズン契約・排雪 |
| 便利屋・手作業系 | 人力中心で小回りが利く。単発や細かい要望に柔軟 | 都度の雪かき・狭い場所・急ぎ |
| マッチングサービス | くらしのマーケットなどで個人・小規模事業者を比較して予約 | 口コミで選びたい・単発依頼 |
探すときは「家の近く」が最優先
札幌の除雪業者選びには、他の業種とは違う大原則があります。
対応エリアが驚くほど狭いことです。
今回の調査でも、青空工業は東区専門、ピーアイエスは東区・北区の一部、スノーケアーは南区の藤野・簾舞・石山エリアと、区どころか地区単位で対応範囲を絞る業者が珍しくありませんでした。エリア外は受けない業者もあれば、エリア外は割増料金になる業者もあります。
雪の季節は移動そのものが時間との勝負なので、業者は効率よく回れる近所のお客さんを優先します。つまり「札幌でおすすめの除雪業者ランキング」を眺めるより、自分の家のエリアに来てくれる業者を探すほうが早いのです。
個人宅の業者探しは、この3ルート
- 札幌市社会福祉協議会の「有料除雪業者一覧」:社会福祉協議会の公式ページで、個人宅を対象にした民間除雪業者の一覧(玄関前・屋根・排雪)が毎年更新されています。地域の業者を探す出発点として使えます
- ご近所・町内会での共同契約:プライム除排雪サービスの連棟契約(3連棟以上で1棟44,000円、10連棟以上で38,000円)のように、まとまって頼むと1軒あたりが安くなる業者があります。条件や棟数の区切りは業者ごとに違いますが、お隣と一緒に頼めないか声をかけてみる価値はあります
- マッチングサービス:くらしのマーケットには、北海道の雪かき・雪下ろし代行の出品が複数掲載されており、口コミと料金を見比べて選べます
失敗しない除雪業者の選び方|5つのチェックポイント
候補の業者が見つかったら、契約の前に必ず確かめてほしいことがあります。
シーズン契約の章でお伝えした「契約内容の5点」が契約の中身のチェックだとすれば、こちらは業者そのものを見極める5つです。
① 損害賠償保険に入っているか
除雪は、重機や道具で家の外まわりを扱う作業です。フェンスや車を傷つけてしまう可能性はゼロにできません。
だからこそ、万一のときに補償できる損害賠償保険への加入を明記している業者を選んでください。たとえばエムスタは「事業総合賠償責任保険に加入」と会社概要に明記しています。サイトに記載がなければ、見積りのときに口頭で確認し、返答を控えておきましょう。
② 「〜円から」の変動条件を説明できるか
大事なのは、「どうなったら金額が上がるのか」を業者がはっきり説明できることです。面積か、雪の硬さか、エリアか。
見積りの段階で総額と変動の条件を確認し、あいまいな答えしか返ってこない業者は避けるのが安全です。
③ 契約条件が書面やメールで残るか
シーズン契約は、冬の4か月にわたる長い契約です。
出動条件・作業範囲・回数・支払い。これらが口約束のままだと、「言った・言わない」になったときに困るのは頼んだ側です。契約書がある業者はもちろん、少なくともメールやLINEで条件が文字として残る形にしてください。
④ 不在時の対応と、作業報告があるか
共働きのご家庭や、離れて暮らす親の家・空き家の除雪では、作業に立ち会えないことのほうが多くなります。
業者によっては、不在時の作業に対応し、作業後に写真付きで報告してくれます(スワットのように「作業終了後に写真付きでメールで報告」を明記する業者もあります)。立ち会えない事情がある方は、ここを最初に確認しましょう。
⑤ 受付状況と締切を確認できるか
どれだけ条件の良い業者でも、枠が埋まっていては頼めません。
「今シーズンはまだ申し込めますか」「締切はいつですか」の2つは、最初の連絡で必ず確認してください。埋まりかけているなら、早めに決断するか、次の候補を並行して探すことになります。
このほか、マッチングサービスの口コミやGoogleマップのクチコミが確認できると、さらに安心材料になります。
とはいえ、この5つをひとつずつ確かめるのは、時間も手間もかかる作業です。
開拓札幌の公式LINEでは、お住まいの地区と頼みたい作業を伺ったうえで、保険や追加料金の条件も含めて、条件に合う業者をご案内します。一括見積もりサイトのように、申し込んだ直後から何社もの営業電話が鳴る、ということはありません。ご案内するのは条件に合う1〜2社だけです。「比べる時間がない」という方は、こちらを使ってください。
ご相談は無料です。「まずは相場を知りたいだけ」という段階でも、どうぞお気軽に。
業者に頼む前に、決めておきたい4つのこと
見積りをスムーズに進め、あとのトラブルを防ぐために、依頼の前に家族で決めておきたいことが4つあります。
① どこからどこまで除雪してほしいか
玄関前だけか。駐車場も含めるか。物置や灯油タンクまでの通路はどうするか。
範囲が変われば金額も変わります。「ここは自分でやる」「ここだけは必ず」という線引きを、先に決めておきましょう。
② 雪をどこに置いてもらうか
最初の章でお伝えしたとおり、除雪した雪は敷地内に溜めるのが基本です。どけた雪の行き先を用意するのは、依頼する側の役目になります。
庭のどこに雪山を作るか。カーポートや窓、灯油タンクの近くは避けられるか。
料金の章でお伝えしたとおり、置き場が確保できないお宅は、除雪だけでなく排雪もセットで考える必要があります。雪山を運び出すシーズン排雪(ひと冬4万円〜7.2万円)まで組み合わせると、冬の総額は8万円〜14万円ほどになることもあります。
③ お隣との境界をどうするか
雪山が育つと、意外ともめやすいのが隣家との境界です。
業者は、境界ぎりぎりの判断を現場ではしにくいものです。「この塀の内側まで」「お隣との間には寄せない」と、雪を寄せてよい範囲を依頼する側がはっきり伝えられるようにしておくと、冬の間のご近所トラブルを防げます。
④ 立ち会うか、任せるか
毎回立ち会うのか、不在でも作業してもらうのか。契約の形によっては、鍵の受け渡しや車の移動が必要になることもあります。
支払い方法(現金・振込・オンライン決済など、どの手段に対応しているか)とあわせて、最初の見積りのときに確認しておくと、冬の間のやり取りがぐっと楽になります。
高齢の親の家・空き家の除雪|「福祉除雪」という選択肢
「札幌の実家で、年老いた親がひとりで雪かきをしている」
離れて暮らす家族にとって、冬の実家は心配の種です。転倒のリスクや体への負担を考えると、雪かきは高齢の方にいちばん任せたくない家事のひとつ。ここでは、民間業者のほかに知っておきたい公的な制度と、空き家の雪の話をまとめます。
福祉除雪とは?自力で除雪が難しい世帯を地域で支える制度
札幌市には、自力で除雪することが難しい世帯のために、地域協力員が玄関前の雪かきを行う「福祉除雪」という事業があります。運営するのは札幌市社会福祉協議会です。
札幌市社会福祉協議会の案内によると、制度の中身は次のとおりです。
- 除雪する場所:道路に面した出入り口(幅1.5m程度・1カ所のみ)と、玄関までの通路(幅80cm程度)
- 対象外の場所:車庫前とロードヒーティング使用部分は除きます
- 実施日:市の除雪車が入った日に1日1回(降雪のたびではありません)
- 期間:12月1日〜翌年3月20日
- 負担金(一冬あたり):市民税非課税世帯5,000円/課税世帯10,000円/生活保護世帯は無料
- 排雪は行わない:除雪した雪は敷地内に積まれます
除雪の範囲は出入り口と通路に限られますが、ひと冬5,000円〜10,000円という負担金は、家計にやさしい設定です。対象になるご家庭なら、まず検討したい制度です。
【重要】令和8年度から、対象の要件が「年齢」から「要介護度」に変わりました
ここが最新の注意点です。
福祉除雪はこれまで年齢を主な要件としてきましたが、令和8年度から「要介護度」を軸にした要件に変わりました。「高齢だから使える」制度ではなくなった、ということです。
対象になるのは、道路に面した戸建てに住み、近く(約500m以内)に除雪を手伝える子どもなどがいない世帯で、世帯全員が次のいずれかに当てはまる場合です。
- 要介護1以上、または重度(1・2級)の身体障がいのある方
- 要支援1・2で、介護保険サービスを継続して利用している方
- 介護予防・生活支援サービス事業の対象者で、介護保険サービスを継続して利用している方
- 上記1つめに当てはまる方をもっぱら介護していて、除雪が難しいと認められる70歳以上の方
※前年度(令和7年度)に利用していた世帯は、要件に変更がなければ引き続き利用できます。
※骨折や病気で一時的に除雪できない場合など、市社会福祉協議会が特に認める世帯も対象になり得ます。
申込みは、令和8年度は8月中旬〜9月中旬ごろの予定(この記事の執筆時点では未定・受付開始前)で、窓口はお住まいの区の社会福祉協議会・区役所保健福祉課・まちづくりセンターです。決定の通知は11月中旬以降なので、こちらも早めに動く必要があります。最新の受付状況は、社会福祉協議会の公式ページで確認してください。
裏を返すと、要介護・要支援などの認定がない世帯は、年齢だけでは対象になりません。当てはまらない場合は、民間のシーズン契約や、先ほど紹介した社会福祉協議会の「有料除雪業者一覧」で業者を探すことになります(骨折など特別な事情があるときは、窓口に相談してみてください)。
誰も住んでいない実家(空き家)の雪はどうする?
空き家だからといって、雪を放っておくことはできません。
屋根の雪や雪庇が隣家や通行人に落ちれば、所有者の責任が問われることがあります。人が住まない家は雪の異変にも気づきにくいので、スポット除雪や排雪で「溜まったら処理する」形の管理が現実的です。選び方の章の④で触れた、不在時の作業と写真報告に対応する業者なら、札幌に通わずに管理できます。空き家は水道の凍結・破裂も冬の大敵です。冬前に札幌の水道凍結を防ぐ水抜きのやり方もあわせてご確認ください。
なお、相続放棄を検討している実家の場合は、そもそも管理義務がどうなるかという問題があります。くわしくは「相続放棄したら実家・空き家はどうなる?管理義務・費用・その後【札幌】」で解説しています。
札幌の除雪・雪かき代行についてよくあるご質問
Q. 除雪は1回だけでも頼めますか?
はい、頼めます。スポット除雪に対応する業者なら、1回5,000円〜10,000円が目安です。ただし受付は先着順が基本で、大雪の日は依頼が集中して断られることもあります。雪の予報が出た時点で早めに連絡するのが確実です。
Q. シーズン途中(12月や1月)からでも契約できますか?
業者によります。シーズン契約は先着順・定員制のため、途中からは空き枠しだいです。複数の業者に当たるか、開拓札幌の公式LINEでご相談ください。空き枠のある業者を一緒に探します。
Q. マンション・アパート住まいでも頼めますか?
建物の共用部分や駐車場の除雪は、まず管理会社やオーナーに確認するのが出発点です。分譲マンションの自分の駐車区画など、部分的な依頼に応じる業者もあるので、範囲を決めてから相談するとスムーズです。
Q. 除雪した雪は、どこへ行くのですか?
除雪(雪かき)では、敷地内の置き場に寄せて溜めます。敷地の外へは出ません。溜まった雪山を処分したいときは、ダンプで運び出す「排雪」を頼むことになります。くわしくは札幌の排雪ガイドをどうぞ。
Q. 除雪車が家の前に置いていく雪(置き雪)だけ、なんとかなりませんか?
その「置き雪」の処理こそが、業者メニューでいう「間口除雪」です。市の道路除雪で出た置き雪(間口の雪)は市の作業対象に含まれていないため、間口除雪のシーズン契約(1間口44,000円〜の例)で対応する業者があります。市の除雪の仕組みそのものは「札幌市の除雪はなぜ「ひどい」と感じるのか」で解説しています。
まとめ|札幌の除雪は「相場を知って、秋に動く」
最後に、この記事の要点を振り返ります。
- 料金の目安は、都度の雪かきが1回5,000円〜10,000円、シーズン契約がひと冬44,000円〜68,000円(市内15社の公表料金調査・2026年7月時点)
- 損得の分かれ目はひと冬12回。毎回の雪に対応してほしいならシーズン契約、たまにだけなら都度依頼
- シーズン契約は先着順・定員制。7〜9月が比較のベストシーズンで、人気の業者は秋に埋まり始める
- 業者選びは保険・変動条件・書面・不在時対応・受付状況の5点をチェック
- 高齢の親の家は「福祉除雪」も検討。ただし令和8年度から要件が要介護度ベースに変わったので、対象外なら民間で早めに手当てを
札幌の冬は、4か月続きます。
その間の雪かきを誰がどう担うのかは、金額だけでなく、家族の体力と時間の問題です。相場を知ったうえで、選択肢の多い秋のうちに動く。それが、この記事でいちばんお伝えしたいことです。
迷ったら、お住まいの地区と、頼みたい作業を公式LINEでお聞かせください。この記事でお伝えした基準そのままに、業者探しをお手伝いします。
ご相談は無料。しつこい営業はいたしません。「まだ相場を知りたいだけ」という段階でも大丈夫です。
この記事でお伝えした相場・申込みカレンダー・業者選びの基準は、無料資料「札幌の除雪・排雪|損しない業者選びと相場 まる分かりシート」(A4×6ページ)にまとめ直しています。

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