ご家族や親族が、一人暮らしのお部屋で亡くなっているのが見つかった——。突然の知らせに、頭が真っ白になっておられるかもしれません。
- 「部屋をどうすればいいのか」
- 「遺品整理は、いつ、誰に頼むのか」
- 「費用はいくらで、誰が払うのか」
分からないことばかりで、不安なお気持ちのまま、この記事にたどり着かれたのだと思います。
まず、いちばん大事なことをお伝えします。
もし今、亡くなっているのを見つけたばかりなら——お部屋のものには触れず、すぐに110番(警察)へ。 片づけは、そのあとです。
孤独死のお部屋には、進めるべき「順番」があります。急いで、ご自分で片づけようとしないでください。
順番をまちがえると、費用が余計にかかったり、あとで相続放棄ができなくなったりすることもあるのです。
先に、この記事の要点だけお伝えします。
- 孤独死のお部屋は、「①警察の確認 → ②(汚れがあれば)特殊清掃 → ③遺品整理」の順で進みます。焦って手をつけないことが大切です
- 費用は、遺品整理の費用+(汚れがあれば)特殊清掃・原状回復の費用の合算。状態によって大きく変わります
- 費用は原則、相続人や、賃貸の連帯保証人が負担します(大家さんが孤独死保険に入っていれば、原状回復などの負担が軽くなることも)
- 相続放棄を少しでもお考えなら、遺品を売る・処分する前に専門家へご相談を。 先に手をつけると、放棄ができなくなることがあります
私たち「くらしの味方 開拓札幌」は、札幌で遺品整理の相談窓口を運営しています。孤独死のお部屋では、特殊清掃が必要になることも少なくありません。
そうしたケースも、特殊清掃から遺品整理、お焚き上げまで、ひとつの窓口でまとめてご案内しています。
この記事では、発見後の流れ・費用・親族がやることを、一次情報にあたりながら正直にまとめました。
- 1 孤独死が分かったら、まず何をする?【発見後の流れ】
- 2 【チェックリスト】孤独死のあと、遺族がやることを時系列で
- 3 孤独死の部屋は「特殊清掃が先、遺品整理が後」
- 4 孤独死の遺品整理・清掃にかかる費用の相場【札幌】
- 5 この費用は、誰が払うのか
- 6 相続放棄を考えているなら、遺品整理の前に専門家へ
- 7 費用が払えない・不安なときの選択肢
- 8 孤独死保険は使える?(誰の・何の保険か)
- 9 札幌で孤独死の遺品整理を頼むときの、業者選びのポイント
- 10 開拓札幌の、孤独死のご相談窓口【札幌・来訪不要の動画見積り】
- 11 孤独死の遺品整理について、よくあるご質問
- 12 まとめ|孤独死の遺品整理は、「順番」と「正しい知識」で乗り切れる
孤独死が分かったら、まず何をする?【発見後の流れ】
大切な方を亡くされた直後に、気持ちを切り替えるのは難しいことです。
それでも、最初の動き方だけは知っておいてください。ここをまちがえると、あとの手続きや費用に響きます。
孤独死が見つかってから、遺品整理にたどり着くまでの流れは、次のようになります。
- 警察へ連絡する(110番):一人暮らしの方がご自宅で亡くなっていた場合、死因を確かめるため、原則として警察の扱いになります。遺体や室内のものには触れず、まず110番を(呼びかけて反応がなく、生死が分からないときは119番でもかまいません)。第一発見者が片づけたり動かしたりすると、事件性の確認のさまたげになります
- 警察の検視・現場確認:事件性がないかを調べます。ご遺体が運び出され、警察の確認が終わるまでは、ご遺族も清掃業者も、室内を片づけることはできません。かかる時間はケースによって数時間〜数日。解剖が必要な場合などは、さらに日数がかかることもあります
- 死体検案書を受け取る:事件性がないと確認され、身元が分かると、ご遺族に連絡が入ります(ご家族以外が発見した場合は、身元確認のあとで連絡が来ます)。孤独死では、医師が亡くなった状況を確認して出す「死体検案書」になるのが一般的です。この書類は、死亡届や火葬の手続きに必要です
- 葬儀・火葬を行う:ご遺体を引き取り、お見送りをします
- (お部屋に汚れがあれば)特殊清掃:発見が遅れて汚れやにおいがある場合は、遺品整理よりも先に、特殊清掃が必要です
- 遺品整理を行う:お部屋が安全な状態になってから、遺品を整理します
- 賃貸なら、原状回復・解約や、各種契約の手続き:大家さん・管理会社への連絡、電気・ガス・水道などの解約を進めます
大切なのは、「片づけ・清掃に入れるのは、警察の確認が終わってから」という点です。
それまでは、動きたくても動けません。まずは警察と、葬儀の段取りに集中してください。
発見直後、触ってはいけないもの・確保したいもの
警察の確認が終わるまでは、お部屋のものは動かさないのが原則です。そのうえで、確認が済んだあと、遺品整理の前に見つけておきたいものがあります。
- 確保したいもの:預金通帳・キャッシュカード・印鑑・保険証券・健康保険証・基礎年金番号がわかるもの・遺言書・不動産の権利証・賃貸借契約書・スマホや携帯(連絡先や契約の確認に必要)
- すぐに処分しないもの:貴重品や価値のありそうな品物。相続放棄を考えている場合は、なおさら手をつけないでください(理由は後半でくわしく説明します)
これらは、後々の相続手続きや、電気・ガス・水道などの解約に必要になります。ただ、動揺されているなかで、ご自分ですべてを探し出すのは大変です。無理に一人で抱え込まず、遺品整理のプロと一緒に確認していくこともできます。
【チェックリスト】孤独死のあと、遺族がやることを時系列で
孤独死のあとは、葬儀だけでなく、役所の届け出・契約の解約・相続の手続きが次々と必要になります。
しかも、期限が決まっているものが少なくありません。
ここでは、ご遺族がやることを時系列でまとめました。期限のあるものから、順番に進めてください(遺品整理をどのタイミングで行うかも、あわせてお示しします)。
なお、期限は代表的な目安です。個別の事情で変わることもあるため、迷ったら各窓口や専門家にご確認ください。
すぐ〜1週間以内
| やること | 期限の目安 | ひとこと |
|---|---|---|
| 死亡届の提出・火葬許可の取得 | 死亡を知った日から7日以内 | 葬儀社が代行してくれることが多い |
| 通夜・葬儀・火葬 | — | 死体検案書(または死亡診断書)が必要 |
| 賃貸の大家・管理会社へ連絡 | できるだけ早め | 家賃は解約まで発生。原状回復の相談も |
| 勤務先・関係先への連絡 | できるだけ早め | 未払い・貸与品の確認 |
2週間〜1ヶ月(役所・お金まわりの手続き)
| やること | 期限の目安 | ひとこと |
|---|---|---|
| 健康保険・介護保険の資格喪失(国民健康保険・介護保険の場合) | 14日以内 | 保険証を返却。葬祭費・埋葬料を申請できることも(会社の健康保険は勤務先が手続き) |
| 年金の受給停止 | 厚生年金は10日以内/国民年金は14日以内 | 未支給年金の請求もあわせて |
| 公共料金・携帯・サブスクなどの解約・名義変更 | 随時 | 通帳やスマホから契約を洗い出す |
| クレジットカードの解約 | できるだけ早め | 放置すると年会費やサブスクが引き落とされ続けます |
| 銀行口座(預貯金)の扱い | 相続の手続きのなかで | 死亡の連絡で口座は凍結されます。引き出しには相続の手続きが必要(相続放棄をお考えなら、勝手に引き出さないこと) |
(故人に同居のご家族が複数いた場合は、別途「世帯主変更届」が14日以内に必要です。一人暮らしの方は、原則いりません。)
相続にかかわる手続き(期限に注意)
| やること | 期限の目安 | ひとこと |
|---|---|---|
| 遺言書の有無の確認・検認 | できるだけ早めに | 封のあるものは開けず、家庭裁判所へ |
| 相続するか・相続放棄するかの判断 | 3ヶ月以内(自分が相続人と知った時から) | 迷うなら、この期間内に専門家へ |
| 準確定申告 | 4ヶ月以内 | 故人に確定申告が必要だった場合 |
| 相続税の申告・納付 | 10ヶ月以内 | 課税される場合のみ |
遺品整理は、いつやるのがいい?
遺品整理を行うタイミングは、お住まいが賃貸か持ち家かで変わります。
- 賃貸の場合:家賃が解約まで発生し続けるので、四十九日を待たず、早めに進めるのが一般的です。ただし、汚れがあれば特殊清掃が先になります
- 持ち家の場合:急ぐ必要はありません。お気持ちが落ち着いてから、四十九日などの区切りで行う方も多くいます
どちらの場合も、相続放棄を少しでも考えているなら、大きな処分は判断がつくまで待ってください(3ヶ月以内の判断に関わります。くわしくは後半でお伝えします)。
孤独死の部屋は「特殊清掃が先、遺品整理が後」
「特殊清掃が先」とお伝えしてきましたが、なぜその順番なのかを、ここで整理します。まずは、よく混同される2つの作業の違いから。
- 特殊清掃:孤独死や事故などで生じた汚れ・におい・害虫を、専門の技術で取り除く清掃。状態によっては、床材の張り替えなどの原状回復まで
- 遺品整理:故人の遺品を、残すもの・処分するもの・買い取れるものに仕分けて、搬出・処分・お部屋の清掃まで行う作業
特殊清掃そのものの費用や作業の中身は、孤独死の特殊清掃|費用と業者選びでくわしくまとめています。ここでは、遺品整理との「順番」に絞ってお伝えします。
なぜ、特殊清掃が先なのか
理由は、大きく2つあります。
- 汚れた部屋では、遺品整理の作業ができないから:においや害虫、衛生上の問題があるお部屋では、安全に遺品を仕分けることができません。まずは清掃で、お部屋を安全な状態に戻す必要があります
- 汚れやにおいが、遺品にも及ぶことがあるから:床や壁だけでなく、近くにあった家具・布団・衣類などにも、汚れやにおいがしみ込むことがあります。そうしたものは処分せざるを得ないこともあり、何を残せるかは、清掃してからでないと判断できません
つまり、特殊清掃でお部屋を安全にしてから、残せる遺品を見極めて整理する——これが正しい順番です。
逆にすると、せっかく仕分けた遺品ににおいが移ってしまったり、作業をやり直したりと、かえって手間と費用がふくらみます。
特殊清掃と遺品整理は、一つの窓口にまとめられると安心
特殊清掃と遺品整理を別々の業者に頼むと、こんな手間が生じます。
- 見積り・日程調整・立ち会いが、それぞれで二度手間になる
- 「どこまでが清掃で、どこからが整理か」の線引きがあいまいになり、作業の重複や追加費用が生じやすい
- 汚れの程度で遺品整理の範囲が変わるのに、別々の業者だと連携が取りにくい
特殊清掃から遺品整理までを一つの窓口でまとめられると、これらの手間がなくなり、費用の見通しも立てやすくなります。
孤独死の遺品整理・清掃にかかる費用の相場【札幌】
「いったい、いくらかかるのか」——ここが、いちばん不安なところだと思います。孤独死のお部屋の費用は、大きく2つの合計で決まります。
- 遺品整理の費用(遺品の仕分け・搬出・処分・清掃)
- 特殊清掃・原状回復の費用(お部屋に汚れやにおいがある場合のみ)
汚れがなければ①だけ、汚れがあれば①+②です。順番に見ていきます。
① 遺品整理の費用(間取り別の目安)
まず、遺品整理そのものの費用です。札幌での間取り別の目安は、次のとおりです。
| 間取り | 遺品整理の費用の目安 |
|---|---|
| 1K・1R | 3〜8万円 |
| 1LDK | 6〜15万円 |
| 2LDK | 10〜25万円 |
| 3LDK以上 | 14〜50万円 |
※荷物の量・建物の条件で変わります。より詳しい間取り別の相場と料金の内訳は、札幌の遺品整理の費用相場でまとめています。
② 特殊清掃・原状回復の費用(汚れがある場合)
お部屋に汚れやにおいがある場合は、特殊清掃・原状回復の費用が加わります。状態によって、幅が大きくなります。
| 状態 | 費用の目安 |
|---|---|
| 軽度(汚れが狭い範囲) | 10〜30万円 |
| 重度(汚れが広い・原状回復が必要) | 50〜100万円以上 |
※ここでいう特殊清掃は、体液・害虫の除去や原状回復をともなう「孤独死特有の清掃」の目安です。においや汚れがごく軽く、消臭・除菌だけで済む場合は、遺品整理のオプション(3〜20万円ほど)で対応できることもあります。
参考として、日本少額短期保険協会の「孤独死現状レポート」によると、孤独死の現場でかかった損害額の平均は、
- 原状回復(②の清掃側)で約49万円
- 遺品整理・残置物の処理(①の整理側)で約29万円
というデータがあります(出典:日本少額短期保険協会『第10回 孤独死現状レポート』2025年)。発見が遅れて汚れが広がるほど、費用は上がっていきます。
総額のイメージと、費用を左右するもの
まとめると、孤独死の片づけにかかる総額は、状態によって大きく変わります。
- 汚れがない・軽い場合:数万〜数十万円ほど
- 発見が遅れ、汚れが重い場合:100万円を超えることも
費用を左右するのは、おもに次の4つです。
- 発見までの日数:遅いほど汚れが広がり、清掃・原状回復の費用が上がる
- お部屋の汚れの程度:特殊清掃・原状回復が必要かどうか
- 間取りと荷物の量:遺品整理の費用に直結する
- 建物の条件(札幌特有):積雪期の作業、エレベーターのない階段搬出など
この費用は、誰が払うのか
孤独死の遺品整理・清掃の費用を、誰が負担するのか。多くのご遺族・関係者が不安に思う点です。負担の順番は、大きく次のように考えられます。
- 故人の遺産(相続財産)から支払う:まず、故人が遺した預貯金などの財産から支払うのが基本です
- 相続人が負担する:遺産で足りない場合や、相続する場合は、法定相続人(配偶者・子・親・兄弟姉妹など)が負担します
- (賃貸で)連帯保証人が負担する:賃貸借契約に連帯保証人がいる場合、大家さんは相続人と連帯保証人のどちらにも請求できます。連帯保証人は「まず本人に請求してほしい」と主張できないため(民法454条)、順番というより回収しやすい相手に直接請求が来るとお考えください
- (賃貸で)最終的に大家が負担する:連帯保証人もいない・回収できない場合は、大家さんが負担することも(孤独死保険でカバーされる場合あり。くわしくは後述します)
賃貸のとき、敷金はどうなる?
賃貸住宅の場合、未払いの家賃や原状回復の費用は、まず敷金から充当されます。敷金で足りない分が、相続人や連帯保証人に請求される、という流れです。ただし、敷金は家賃1〜2ヶ月分ほどのことが多く、特殊清掃のような高額な費用は、敷金だけではまかないきれないことがほとんどです。
連帯保証人は、どこまで責任を負う?
「連帯保証人だから、清掃費も全額払わなければいけないのか」と、不安に思われるかもしれません。ここは、正確に知っておいてください。
賃貸借契約の連帯保証人が負うのは、契約にもとづく借主の金銭的な債務です。具体的には、次のようなものです。
- 未払いの家賃
- 原状回復の費用(ただし、日焼けや経年劣化など「ふつうに使っていて生じた傷み」は大家さん負担で、借主・連帯保証人が払うものではありません)
- 残置物(遺品)の撤去にかかる費用
一方で、よくある誤解として「連帯保証人には、入居者を見守る(監視する)義務があった」というものがあります。ですが、これは正しくありません。連帯保証人が負うのは、あくまで契約上の金銭的な債務であって、故人を監視・管理する義務ではないのです。
さらに、2020年4月1日の民法改正により、それ以降に結ばれた契約で個人が連帯保証人になる場合は、負担の上限額(極度額)を契約書に定めることが必要になりました。極度額の定めがあれば、その金額を超えて請求されることはありません。
一方で、改正前(2020年3月以前)に結ばれた古い契約では、極度額が定められていないこともあります。まずはご自身の契約書に極度額の記載があるかを確認し、記載がない・判断に迷う場合は、消費生活センターや弁護士など専門家にご相談ください。
なお、親御さんが、お子さんの賃貸契約の連帯保証人を兼ねているケースは少なくありません。この場合、相続放棄をしても、連帯保証人としての支払い義務は残ります(相続放棄で消えるのは“相続した債務”だけで、ご自分が保証人として負った債務は別だからです)。ここは、相続放棄を考えるうえで、とても大切な注意点です(相続放棄については、次でくわしくお伝えします)。
相続放棄を考えているなら、遺品整理の前に専門家へ
故人に借金があったなどの事情で、相続放棄を考えている場合は、遺品整理を始める前に、必ず知っておいてほしいことがあります。
- 遺品を売る・処分する・故人の預金を使うと、相続放棄ができなくなることがあります(民法921条の「法定単純承認」)。放棄を少しでも考えるなら、片付け・処分の前に、まず手を止めてください
- 相続放棄をしても、放棄した時点でその財産を「現に占有している」場合は、保存する義務が残ることがあります(改正民法940条)。ただしこれは「現状を保つ」義務であって、「片付ける」義務ではありません
つまり、相続放棄を少しでも考えているなら、遺品を売る・処分する前に、弁護士や司法書士に相談するのが鉄則です。く
わしくは、相続放棄するなら遺品整理はどうする?やっていいこと・NG・正しい順番で、「やっていいこと・NG」「バレる仕組み」「賃貸・実家の対応」まで解説しています。
費用が払えない・不安なときの選択肢
「まとまった費用を、すぐには用意できない」——これも、切実なお悩みです。負担を軽くする方法は、いくつかあります。
ただし先に、正直にお伝えします。遺品整理の費用そのものを、直接カバーしてくれる補助金は、基本的にありません。 「補助金でまかなえる」と過度な期待をせず、現実的な方法から考えていきましょう。
① 遺品の買取で、費用を相殺する
まだ使える家電・家具、貴金属、骨董品などは、買取の対象になることがあります。その査定額を、整理費用から差し引けるため、実質的な負担が軽くなります。
ただし、相続放棄を考えている場合は、遺品を売ってはいけません(前の章でお伝えしたとおり、放棄ができなくなる恐れがあります)。この方法は、相続すると決めた場合のものです。
② 分割払いに対応している業者を選ぶ
業者によっては、費用の分割払いに対応していることがあります。一度に払うのが難しいときは、見積りの段階で相談してみてください。
③ 親族で費用を分担する
相続人が複数いる場合は、費用を親族で分担することもできます(ただし、相続放棄した親族に、分担の義務はありません)。あとのトラブルを避けるため、「誰がいくら負担するか」は、早めに話し合っておくと安心です。
④ 使える公的制度(ただし、対象は「葬儀費用」が中心)
公的な制度もありますが、その多くは「葬儀費用」を対象としたもので、遺品整理の費用そのものには使えません。混同しないよう、整理しておきます。
- 葬祭費・埋葬料:故人が加入していた健康保険から、葬儀を行った人に支給されます。金額は、札幌市の国民健康保険・後期高齢者医療なら「葬祭費」3万円、会社の健康保険なら「埋葬料」一律5万円(故人に生計を維持されていた方がいない場合は、実費で上限5万円の「埋葬費」)。いずれも申請しないともらえず、申請期限は2年です
- 葬祭扶助(生活保護):故人や喪主が生活に困窮し、葬儀費用を出せない場合に、自治体が最低限の葬儀費用を扶助する制度です。ただし対象は葬儀費用のみで、遺品整理・特殊清掃の費用は含まれません。また、葬儀を行う前に、お住まいの区役所へ相談・申請するのが原則です。先に葬儀を済ませて支払ってしまうと、受けられないことがあるため、ご注意ください
⑤ 札幌市の相談窓口
生活そのものにお困りのときは、お住まいの区の区役所や、札幌市の生活就労支援の窓口(生活就労支援センター「ステップ」など)にも相談できます。ひとりで抱え込まず、公的な窓口も頼ってください。
孤独死保険は使える?(誰の・何の保険か)
「孤独死保険が使えると聞いたけれど、うちも使えるの?」——ここは、誤解が多いところです。ひとことで言うと、「孤独死保険」は、多くが大家さん向けの保険で、遺族が新しく入って使うものではありません。「誰が加入していた、何の保険か」で、使えるかどうかが決まります。
① 大家さん向けの「孤独死保険」(家主型)
賃貸物件の大家さんが加入する保険です。入居者の孤独死によって生じた、原状回復の費用・遺品整理の費用・空室期間の家賃損失などを補償します。少額短期保険として提供されていることが多いです。
大家さんがこれに加入していれば、大家さん側の負担が保険でまかなわれるため、結果として、連帯保証人や相続人への請求が抑えられることもあります。
② 故人が入っていた火災保険・家財保険(入居者型)
故人自身が、賃貸契約のときに火災保険(家財保険)に入っていることがあります(賃貸契約の際に、セットで加入していることが多いです)。
この保険に「借家人賠償責任」や「修理費用」などの特約が付いていれば、お部屋の原状回復費用などが補償される場合があります。
とくに「修理費用」の特約は、法律上の賠償責任がない場合でも、原状回復費に使えることがあります。
ただし、孤独死(自然死・病死)が対象になるかは、特約の内容や契約によって変わります。まずは保険会社に確認してみてください。なお、この保険で補償されるのは主に原状回復費などで、遺品整理そのものの費用は対象外のことが多い点には、ご注意ください。
故人が保険に入っていたかどうかは、保険証券や、通帳の引き落とし履歴で確認できます(賃貸契約時に加入したものは、管理会社や仲介会社に問い合わせて分かることもあります)。遺品整理のときに、あわせて探しておきたい書類のひとつです。
まとめると
| 保険の種類 | 加入者 | 使えるのは |
|---|---|---|
| 孤独死保険(家主型) | 大家さん | 大家さん(結果的に遺族の負担が減ることも) |
| 火災保険・家財保険(入居者型) | 故人 | 遺族(特約があれば原状回復費などに) |
札幌で孤独死の遺品整理を頼むときの、業者選びのポイント
孤独死のお部屋の片付けは、業者選びで、費用も仕上がりも大きく変わります。とくに孤独死の場合に確認しておきたいポイントを、まとめます。
① 特殊清掃から遺品整理まで、一貫して任せられるか
孤独死のお部屋では、特殊清掃と遺品整理の両方が必要になることがあります。この2つを一貫して段取りできる業者なら、窓口がひとつで済み、日程調整や立ち会いの手間が減ります。
② 作業の記録(写真)を残してくれるか
これは、孤独死の案件でとくに大切です。作業前後の写真を残してくれる業者だと、あとで役立ちます。
- 大家さんや、ほかの相続人への説明の資料になる
- 火災保険などを請求するときの証拠になる
③ プライバシーと、近隣への配慮があるか
孤独死は、近隣に知られたくないデリケートな事情をともないます。目立たないように配慮して伺うなど、プライバシーに気を配ってくれる業者だと安心です。
④ 許可・見積り・相見積りの「基本」も忘れずに
孤独死に限らない、業者選びの基本も大切です。
- 適正に処分できるか:廃棄物を運んで処分できるのは、自治体の許可を受けた業者(や、その許可業者と連携している業者)だけ。無許可だと、不法投棄などのトラブルの恐れがあります
- 見積書の内訳がはっきりしているか:「作業一式」ではなく、特殊清掃・遺品整理・処分費などが項目ごとに分かれているか
- 相見積りで比べる:可能なら2〜3社から取り、急かして即決を迫らず、状況を丁寧に聞いてくれる業者を選ぶ
こうした業者選びの基本は、札幌の遺品整理の費用相場と業者の選び方でも、くわしくまとめています。
開拓札幌の、孤独死のご相談窓口【札幌・来訪不要の動画見積り】
ここまで、孤独死の遺品整理について、流れ・費用・法律の面からお伝えしてきました。最後に、私たち開拓札幌が、どのようにお手伝いできるかをご紹介します。
特殊清掃から遺品整理まで、ひとつの窓口で
開拓札幌は、札幌の家の困りごとの相談窓口です。孤独死のお部屋で必要になる、特殊清掃・遺品整理・お焚き上げ・買取まで、対応できる業者をひとつの窓口でまとめてご案内します。「どこに何を頼めばいいのか分からない」——その最初の一歩から、ご相談いただけます。
来訪不要の「動画見積り」で、お手間をかけません
遠方にお住まいだったり、お仕事で立ち会いが難しかったりする方も多いものです。開拓札幌では、スマホの動画やお写真でお部屋の状態をお送りいただければ、来訪なしで見積りできる業者をご案内します。何度も現地に足を運んでいただく必要はありません。
ご案内する業者の、3つの基準
- 追加請求ゼロ:見積りの金額が、最終金額であること
- 着手前キャンセル無料:作業を始める前なら、キャンセル料がかからないこと
- 丁寧な作業:故人の思い出の品を大切に、ご遺族のお気持ちに寄り添って作業すること
まずは、公式LINEでお気軽にご相談ください
「これは特殊清掃が必要なのか」「費用はどれくらいか」——どんな小さなことでも、公式LINEから無料でご相談いただけます。お写真を送っていただければ、おおよその費用感もお伝えできます。
ご登録いただいた方には、遺品整理の費用の見方と、追加請求で損をしないための業者の選び方を1枚にまとめた「遺品整理 費用相場&損しない業者選びシート」を、公式LINEから無料でお渡ししています。見積書のどこを確認すれば、あとから金額が膨らむのを防げるかが分かるので、はじめて業者に依頼される方も落ち着いて比べていただけます。

孤独死の遺品整理について、よくあるご質問
孤独死と孤立死は、何が違うのですか?
「孤独死」には、法律上の明確な定義はありません。一般には、誰にも看取られずに自宅などで亡くなり、しばらく発見されないことを指します。「孤立死」もほぼ同じ意味で使われますが、社会的なつながりが乏しいまま亡くなった状態を指して、行政などが使うことがあります。厳密な線引きはなく、ほぼ同じ意味と考えて差し支えありません。
孤独死があった部屋は、事故物件になりますか?
亡くなり方によります。国土交通省のガイドラインでは、病気や老衰などの自然死は、原則として告知(事故物件としての説明)は不要とされています。ただし、発見が遅れて特殊清掃が行われた場合などは、告知が必要になることがあります。賃貸では、原則として事案からおおむね3年が過ぎれば告知は不要とされています。くわしくは、特殊清掃の記事内の事故物件と告知義務で解説しています。
遺品整理は、発見からどのくらいで始められますか?
警察の現場確認が終わるまでは、お部屋に入れません(数時間〜数日)。確認が終われば、(汚れがあれば特殊清掃のあとで)遺品整理を始められます。賃貸は家賃の負担が続くため、早めに動く方が多いです。
立ち会いなしでも、頼めますか?
はい。開拓札幌では、動画やお写真で見積りできる業者をご案内します。鍵の受け渡し方法などをご相談のうえ、立ち会いなしで進められる場合もあります。遠方にお住まいの方も、どうぞご相談ください。
賃貸で親族が孤独死しました。費用を請求されましたが、払う義務はありますか?
あなたが相続人や連帯保証人であれば、負担を求められることがあります。ただし、相続放棄をお考えなら、遺品に手をつける前に専門家へご相談ください(手をつけると、放棄できなくなることがあります)。まずは、ご自身の立場と契約を確認するところから始めましょう。
まとめ|孤独死の遺品整理は、「順番」と「正しい知識」で乗り切れる
大切な方を亡くされ、そのうえ慣れない手続きに向き合うのは、本当に大変なことです。最後に、この記事の要点を振り返ります。
- 孤独死のお部屋は、「①警察の確認 → ②(汚れがあれば)特殊清掃 → ③遺品整理」の順。焦って手をつけないこと
- 費用は遺品整理+(汚れがあれば)特殊清掃・原状回復の合算。原則、相続人や連帯保証人が負担します
- 相続放棄を少しでも考えるなら、遺品を売る・処分する前に専門家へ。手をつけると、放棄できなくなることがあります
- 業者は、特殊清掃から遺品整理まで一貫して任せられ、内訳がはっきりしたところを選ぶ
孤独死の対応は、正しい順番と知識さえ分かれば、ひとつずつ進めていけます。そして、その大変な部分は、専門の業者に任せることができます。
私たち開拓札幌は、札幌で、特殊清掃から遺品整理まで、ご遺族に寄り添って窓口としてお手伝いします。「何から手をつければいいか分からない」——そんな最初の一歩から、どうぞご相談ください。

