- 「継ぐ人がいなくなった位牌を、どうすればいいのか」「仏壇じまいで、位牌だけが残ってしまった」
- 「四十九日で本位牌に替えたら、白木の位牌が余った」
ご先祖さまが宿るとされる位牌だからこそ、簡単には手放せず、この記事にたどり着かれたのだと思います。
まず、お伝えします。位牌は、正しい順番で供養すれば、失礼なく手放せます。急ぐ必要も、ありません。
先に、この記事の結論をお伝えします。
- 多くの宗派では、位牌にも故人の魂が宿ると考え、仏壇と同じく「魂抜き(閉眼供養)」をしてから手放します
- 手放し方は、主に「お焚き上げ」と、形を残して供養する「永代供養」の2つです
- 費用は、魂抜きのお布施(1〜3万円ほど)+お焚き上げ(数千円〜。お寺なら無料のことも)が目安です
そして——位牌を、そのままゴミとして捨てるのは避けてください。きちんと供養してから手放すのが、基本です。
なお、浄土真宗はそもそも位牌を用いない考え方をとります(くわしくは本文で)。
この記事では、以下を参考にしていただければ必要なところから読めます。
- 処分の手順を知りたい方 → 「魂抜き(閉眼供養)」の章へ
- どこに頼む・いくら → 「処分方法と費用」の章へ
- 残して供養したい方 → 「永代供養」の章へ
- 白木の位牌にお困りの方 → 「白木位牌」の章へ
私たち「くらしの味方 開拓札幌」は、札幌の家の困りごとの相談窓口として、位牌のご供養・処分のご相談も承っています。
この記事では、ご先祖さまに失礼のない、後悔しない手放し方を、正直にお伝えします。
位牌を処分するのは、どんなとき?
位牌を手放すのは、たいてい次のようなときです。ご自分の状況に当てはまるものがあるか、見てみてください。
継ぐ人がいない・仏壇じまいをする
仏壇じまいや実家じまいで、位牌を守る人がいなくなるとき。近年、とても増えているケースです。
元気なうちに備える「生前整理」については、生前整理とは?何から始める・やることもご覧ください。
白木位牌(仮位牌)が、余った
四十九日の法要で、本位牌に魂を入れ(開眼供養)、役目を終えた白木位牌は、魂抜きをしてからお焚き上げします(くわしくは「白木位牌」の章で)。
弔い上げ(とむらいあげ)を迎えた
三十三回忌や五十回忌の節目(弔い上げ)に、位牌をまとめ直すことがあります(くわしくは、後の「位牌が増えたら」の章で)。
位牌が増えて、仏壇に収まらない
代を重ねて位牌が増え、仏壇に収まらなくなったとき。まとめる方法は、後の「位牌が増えたら」の章でお伝えします。
引っ越し・仏壇の買い替え
住まいが変わったり、仏壇を小さくしたりするときに、位牌を見直す方もいます。
処分の前に|戒名を確かめ、写真に残す
位牌を手放す前に、ひとつだけ。位牌の写真を撮っておくことを、おすすめします。
位牌には、こう記されています。
- 表:戒名(法名)。故人が、お寺から授けられたお名前です
- 裏:俗名(生前のお名前)・没年月日・享年(亡くなった年齢)
写真に残しておけば、あとの法要や、過去帳・手元供養をつくるときに役立ちます。「処分してから、戒名が分からなくなった」という後悔も、防げます。
処分の前に、確かめておくこと
あわてて手放して後悔しないよう、次の点も確かめておきましょう。
- 家族・親族に相談したか:あとで「勝手に処分した」と、もめないために
- 宗派を確認したか:供養の呼び方や作法が変わります(分からなければ「宗派別」の章へ)
- 戒名(法名)を、写真や過去帳に控えたか
- お寺(僧侶)の予約はとれたか:法要シーズンは、混み合います
- ほかにも手放す仏具・遺影がないか:まとめてご供養すると、一度にお見送りできます
位牌の処分は「魂抜き(閉眼供養)」が先
位牌を手放すときの、いちばん大切な順番です。
多くの宗派では、位牌に故人の魂が宿ると考えます。ですから、そのままゴミに出したりせず、お坊さんに「魂抜き(閉眼供養)」をしてもらってから、お焚き上げや永代供養に出します。これで、心を込めて、お見送りできます。
誰に頼めばいい?
- 菩提寺(お付き合いのあるお寺)があれば、そこへお願いします
- なければ、僧侶を手配してくれるサービスや、仏壇店・葬儀社・遺品整理業者を通して頼めます
浄土真宗は、考え方が違う
浄土真宗では、位牌に魂が宿るとは考えないため、魂抜きはしません(本式では位牌を用いず、法名軸・過去帳を用いるのが基本です)。くわしくは、後の「宗派別」の章でお伝えします。
位牌の処分方法と、費用の目安
魂抜きを終えた位牌は、次のいずれかの方法で手放します。それぞれの特徴と費用を、正直にお伝えします。
① 菩提寺・お寺にお願いする
菩提寺があるなら、いちばん安心です。魂抜きと同時に、お焚き上げまでしてくれることが、一般的です。四十九日などの法要のときに、あわせて相談すると、スムーズです。
② 仏壇店・葬儀社に頼む
仏壇を買い替えるときや、葬儀でお世話になった葬儀社があれば、位牌の処分も引き受けてくれます。魂抜きの手配から、任せられることもあります。
③ お焚き上げ専門業者・郵送に出す
お寺に心当たりがないときは、お焚き上げの専門業者や、郵送(宅配)のお焚き上げも使えます。くわしい出し方や料金は、札幌でお焚き上げをする方法と料金相場にまとめています。
④ 遺品整理業者に頼む
仏壇や遺品の整理とあわせて位牌も手放したいときは、遺品整理業者に、まとめて相談できます。魂抜きの手配から任せられる業者もあります。
費用の目安
| 項目 | 費用の目安 |
| 魂抜き(お布施) | 1〜3万円(僧侶派遣サービスを使うと、3〜5万円ほどのことも) |
| お焚き上げ | 1柱 数千円〜(お寺なら無料のことも) |
| 永代供養 | 別途(次の「永代供養」の章で) |
※宗派・地域・お寺によって変わります。お布施は「料金」ではなく、読経へのお礼(謝礼)です(お布施の相場は小さなお葬式の解説も参考に)。
手放さずに「供養を続ける」選択肢|永代供養・お預かり
「継ぐ人はいないけれど、処分してしまうのは、やはり忍びない」。そんな方には、位牌を手放さずに、供養を続ける方法もあります。
永代供養
永代供養とは、お寺(位牌堂を設けた寺院など)が、あなたに代わって、これから先ずっと供養してくれる方法です。継ぐ人がいなくても、供養が途切れません。
形は、大きく2つ。ほかの位牌とまとめて祀る「合祀(ごうし)」と、位牌堂で個別に安置する形です。合祀は費用を抑えられますが、いちどお納めすると、原則お返しできません。
お預かり(一時的に預ける)
「いずれ引き取るかもしれない」「気持ちの整理がつくまで」という場合は、お寺に一定期間、位牌を預かってもらう方法もあります。
手元供養|小さくして、そばに残す
位牌そのものは手放しても、ミニ位牌に作り替えたり、過去帳に戒名(法名)を記したりして、コンパクトに手元へ残す方もいます。
| 供養の形 | 費用の目安 |
| 永代供養(合祀・他の位牌と一緒に) | 1柱 3万〜10万円ほど |
| 永代供養(位牌堂などで個別に安置) | 1柱 10万〜40万円ほど |
| お預かり(一定期間) | 1年 1万〜3万円ほど(期間はお寺による) |
| 手元供養(ミニ位牌・過去帳) | 数万円ほど〜 |
※金額は、お寺・供養の形・地域によって変わります。決める前に、お寺への確認と、ご家族での相談を。
白木位牌(仮位牌)は、どうすればいい?
ご葬儀のときに使った、白い木の位牌——それが白木位牌(しらきいはい)、いわゆる「仮位牌」です。これをどうするか、迷う方が多いところです。
四十九日で、本位牌に切り替える
白木位牌は、あくまで四十九日までの仮の位牌です。四十九日の法要までに、塗り位牌や唐木位牌などの本位牌を用意し、法要のときに、僧侶に白木位牌の魂を抜き(閉眼供養)、本位牌へ魂を入れて(開眼供養)もらいます。
(浄土真宗では、位牌に魂が宿るとは考えないため、魂入れ・魂抜きはしません。白木位牌のあとは法名軸・過去帳に切り替えるのが基本ですが、白木位牌そのものは、他宗派と同じくお焚き上げします。)
本位牌には、どんな種類がある?
本位牌は、仏壇やお好みに合わせて選べます。
- 塗り位牌:黒の漆塗りに、金の装飾。もっとも一般的です
- 唐木位牌(からきいはい):黒檀・紫檀など、木目を生かしたもの
- モダン位牌:現代の住まいや、コンパクトな仏壇に合うデザイン
大きさは、ご先祖さまの位牌より大きくしないのが基本。仏壇に納まるサイズを選びます。
役目を終えた白木位牌は、お焚き上げ
本位牌に切り替えたら、白木位牌は役目を終えます。魂抜きをして、お焚き上げしてもらいましょう。四十九日法要のときに、お寺へ一緒にお願いするのが、いちばんスムーズです(葬儀社が段取りしてくれることもあります)。
放っておかず、四十九日のときに
白木位牌を、そのまま仏壇の隅に置いたままにする方もいますが、本来は手放すものです。忘れないよう、四十九日のタイミングで、あわせて片付けておきましょう。
位牌が増えたら|まとめ方と「弔い上げ」
代を重ねると、仏壇に位牌が収まりきらなくなることがあります。無理に置き続けず、まとめる方法があります。
繰り出し位牌・夫婦位牌に、まとめる
繰り出し位牌(くりだしいはい)は、5〜10枚ほどの札板を1つの箱に納める位牌です。先祖の位牌を、これ1つにまとめられます。ご夫婦なら、お二人を1つに連名する夫婦位牌もあります。
まとめるときの順番は
- 新しい位牌に魂を入れ(開眼供養)
- 古い位牌は魂を抜き(閉眼供養)
- お焚き上げ
という流れが一般的です(順番は、お寺の考え方で前後することもあります)。
「弔い上げ(とむらいあげ)」で、先祖代々の位牌へ
三十三回忌や五十回忌を最後の年忌法要「弔い上げ」とし、それを機に、故人おひとりずつの位牌を、「先祖代々之霊位」とまとめた位牌に切り替える——という区切りの付け方もあります。個別の位牌は、魂抜きをして、お焚き上げします。
位牌を「自分で処分」しても、いいの?
「わざわざ業者やお寺に頼まず、自分で処分できないの?」——気になるところですよね。正直に、お答えします。
魂抜きをせずに、ゴミに出すのは避けて
魂抜き(閉眼供養)をしていない位牌を、そのままゴミに出すのは、避けてください。ご先祖さまの魂が宿ったままとされ、気持ちの面でも、おすすめできません。
魂抜きのあとなら?
魂抜きを済ませた位牌は、宗教上は「ただの物」になります。ですから、理屈のうえでは、自治体のルールに従って処分することも、できなくはありません。
ただ、それでもお焚き上げで手放すのが、いちばん心の落ち着く方法です。長く手を合わせてきたものを、最後まで丁寧に、お見送りできます。
「自分で焼く」のは、やめましょう
ご自宅の庭などで、位牌を焼くのは、やめてください。じつは、屋外での焼却は法律(廃棄物処理法)で原則禁止されていて(参考:廃棄物の野外焼却について)、近隣トラブルや火事の危険もあります。
なお、お寺や業者による「お焚き上げ」は、宗教上の行事として、例外的に認められています。焼いて供養するなら、お寺や専門業者にお願いするのが安心です。
どうしても自分で、という場合は
- お寺で魂抜きだけお願いし
- そのあと自治体のルールに従って処分する
が現実的な最小限です。ただ、お焚き上げまで一度に頼んでも費用の差はわずかなので、まとめて手放すほうが、ラクではあります。
宗派別の注意点|浄土真宗の位牌
位牌の扱いは、宗派によって少し変わります。とくに気をつけたいのが、浄土真宗です。
浄土真宗は、位牌を作らない
浄土真宗では、「亡くなるとすぐ、阿弥陀さまのもとで仏になる」と考えるため、位牌に魂が宿るとはとらえません。ですから、本式では位牌を作らず、法名軸(ほうみょうじく)や過去帳(かこちょう)を用います(参考:浄土真宗では位牌を作らない)。
(ただし、ご希望で位牌を作るご家庭もあります。その場合の手放し方は、他の宗派と同じです。)
法名軸・過去帳は、どうする?
法名軸や過去帳は、ご先祖さまの記録です。まずは次の代へ引き継げないかを考え、難しいときに手放す、という順番がおすすめです。
手放すときは、お寺に相談します。浄土真宗では魂抜き(閉眼供養)という考え方はとらず、「遷座法要(せんざほうよう)」という読経供養をお願いするのが基本です。
教義のうえでは、お焚き上げは必ずしも必要ではありませんが、そのまま処分するのは忍びないため、供養してお焚き上げする方が多いです。過去帳は薄い帳面なので、手元供養として残しやすいのも特徴です。
その他の宗派(曹洞宗・真言宗・日蓮宗など)
浄土真宗以外の宗派は、基本の流れは同じです。閉眼供養(魂抜き)→お焚き上げで手放します。作法の細かな違いは、菩提寺に確認すると確実です。
【札幌】仏壇じまい・遺品整理とあわせて
札幌で、実家じまいや遺品整理にともなって、位牌を手放す方へ。私たち開拓札幌が、お手伝いできることをお伝えします。
位牌だけでなく、まとめてご相談を
「お寺に心当たりがない」「仏壇や遺品も、いっしょに片付けたい」「遠方で、何度も通えない」——。そんなときは、遺品整理とまとめて、ご相談ください。魂抜きやお焚き上げを、どう進めればいいか、窓口ひとつでまとめてご相談いただけます。
遺品整理そのものの費用は、札幌の遺品整理の費用相場でまとめています。
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位牌の処分について、よくあるご質問
Q. 位牌を、そのままゴミに出してもいいですか?
魂抜き(閉眼供養)をする前に、そのままゴミに出すのは避けてください。魂抜きを済ませれば宗教上は「物」になりますが、それでも、お焚き上げで手放すのがおすすめです。
Q. 菩提寺がなくても、処分できますか?
できます。僧侶を手配してくれるサービスや、仏壇店・葬儀社・遺品整理業者を通して、魂抜きからお焚き上げまでお願いできます。
Q. 複数の位牌をまとめたい/古い位牌を作り替えたいのですが?
夫婦位牌・繰り出し位牌に、まとめられます。くわしい手順は、本文の「位牌が増えたら|まとめ方と『弔い上げ』」の章でお伝えしています。
Q. 遠方の実家の位牌は、どうすれば?
帰省のタイミングで、遺品整理とまとめて進めるのがおすすめです。郵送(宅配)のお焚き上げも使えますが、その際は、魂抜き(閉眼供養)もあわせて行ってくれるサービスかを、必ず確認してください。
Q. 過去帳は、捨ててもいいですか?
過去帳は、位牌と違って魂を込めるものではなく、ご先祖さまの記録として、代々引き継ぐのが基本です。位牌のような魂抜きは要りませんが、手放すときは、お寺で読経供養をしてもらうと安心です。
Q. 墓じまいをするのですが、位牌はどうなりますか?
墓じまいと位牌じまいは、別のものです。お墓を整理しても、位牌は仏壇に残ります。継ぐ人がいない場合は、位牌も、永代供養やお焚き上げで手放すか——と、あわせて考えるとよいでしょう。墓じまいそのものの進め方は「墓じまいとは」でくわしく解説しています。
Q. もう、魂抜きをせずに処分してしまいました。
気づいたときに、供養はやり直せます。お寺に相談すれば、あらためて読経で供養してもらえます。「知らずに手放してしまった」ことを、過度に気に病む必要はありません。大切なのは、これからの、感謝のお気持ちです。
まとめ|位牌は、供養してから手放せば大丈夫
最後に、大切なことを、おさらいします。
- 位牌は、「魂抜き(閉眼供養)」をしてから手放す(浄土真宗は遷座法要)
- 手放し方は、「お焚き上げ」か、形を残す「永代供養」
- 白木位牌(仮位牌)は、四十九日で本位牌に切り替えてから、お焚き上げ
- 費用は、魂抜きのお布施(1〜3万円)+お焚き上げ(数千円〜)が目安
- そのままゴミに捨てたり、自分で焼いたりしない
位牌を手放すことは、供養の、ひとつの区切りです。この記事の順番どおりに進めれば、失礼にはあたりません。
この記事は、札幌の家の困りごとの相談窓口「開拓札幌」(代表 成田 風輝)が制作しています(運営者の想いも良ければ読んでください)

