「畳に、白いふわふわ(あるいは黒い点)を見つけてしまった」。その正体は、たいていカビです。見つけると、あわてて水拭きしたくなりますが、じつはそれ、いちばんやってはいけない対処です。
この記事では、畳のカビを「畳を傷めずに、安全に取る」正しい手順と、二度と生やさないための対策を、畳メーカーや業界団体が公表している情報にそって整理しました。要点は、3つです。
- 畳のカビは、畳の目に沿って・乾いた状態からエタノール(またはお酢)で。水拭きと塩素系漂白剤は逆効果です
- 青・白カビは自分で取れますが、黒カビが根を張ると取り切れません。そのときは畳の張り替えの出番です
- 札幌では、冬の結露・加湿器・部屋干しが、意外なカビの原因になります。夏だけの話ではありません
必要なところから読めるように、目次代わりにご案内します。
- 今すぐ取りたい方 → 「取り方(正しい手順)」の章へ
- やっていいか不安な方 → 「やってはいけないNG集」の章へ
- 取れない・広範囲で困っている方 → 「取れないほどひどいとき」の章へ
- また生やしたくない方 → 「再発を防ぐ」の章へ
私たち「くらしの味方 開拓札幌」は、札幌で家まわりのお困りごとの相談窓口を運営しています。この記事は売り込みではなく、まずご自身で対処するための実践ガイドです。特定の業者に肩入れせず、中立の立場でご案内します。
畳にカビが生えるのはなぜ?|4つの条件と、北海道ならではの原因
畳のカビは、たまたま運が悪かったわけではありません。カビが育つ「条件」がそろうと、どの家の畳にも生えます。まず、なぜ生えるのかを知っておくと、この後の取り方も予防も、腑に落ちて進められます。

カビが育つ4つの条件
畳のカビは、次の条件がそろったときに繁殖します。逆にいえば、どれか1つを断てば、カビは増えにくくなります。
- 温度:20〜30℃前後で活発になります。ただし油断は禁物で、5℃程度の涼しい環境でも発生することがあります(DAIKENの解説による)
- 湿度:60%を超えると動き出し、80%を超えると一気に増えます
- 栄養(養分):ホコリ、皮脂、髪の毛、食べこぼし。生活の中で出る汚れが、そのままカビのエサになります
- 素材(イ草):畳表のイ草は、住宅の建材でも指折りの「湿気を吸う力」を持っています。ふだんは部屋の湿度を整えてくれる長所ですが、吸いすぎて飽和すると、カビの温床になります
畳が湿気を吸う力については、全国畳産業振興会も「畳のカビは、住まいの中の湿気が高まっているサイン」と説明しています。畳にカビが出たら、押し入れやカーテン、家具の裏など、ほかの場所も湿気を疑ってみてください。
「新しい畳ほどカビやすい」って本当?
意外に思われますが、本当です。新しい畳ほどイ草が元気で、湿気を吸う力が強いため、その分カビも呼び込みやすいのです。「新調したばかりなのにカビた」と落ち込む必要はありません。新しい畳こそ、最初の梅雨や冬に、こまめな換気と乾拭きを心がけてください。
札幌・北海道ならではの原因|冬にこそ気をつけたい
「カビ=梅雨・夏のもの」というイメージが強いですが、北海道では、むしろ冬に畳のカビが出やすい事情があります。
- 加湿器のフル稼働:暖房で乾燥するため加湿器を強めに使い、室内の湿度が上がりがちです
- 洗濯物の部屋干し:冬は外に干せず室内干しが増え、その水分が空気にこもります
- 窓や壁の結露:暖かい室内と冷たい外気の差で結露が生まれ、和室の窓辺や北側の壁で水分が畳に移ります
- 気密性の高さ:寒さ対策で窓を閉め切り、二重窓などで気密が高い分、換気を意識しないと湿気が抜けません
とくに北側の和室は、日当たりが悪く空気もこもりやすいので要注意です。冬の結露そのものを減らす方法は、北海道の窓の結露対策でくわしく解説しています。畳のカビが冬に繰り返す方は、あわせてご覧ください。
畳のカビの取り方|畳を傷めない正しい手順
ここからが本題です。畳のカビは、道具と手順さえ守れば、軽いうちならご自身で取れます。大切なのは「乾いた状態から始める」「畳の目に沿う」「水分を残さない」の3つ。まず、そろえる道具から見ていきましょう。
用意するもの
- マスク・ゴム手袋:カビの胞子を吸い込まない・直接触れないために必須です。エタノールでの手荒れも防げます
- 消毒用エタノール(濃度70〜80%):カビの除去に、いちばん扱いやすい定番です。スプレーボトルに入れて使います。無水エタノール(濃度99%以上)しかない場合は、水で薄めて70〜80%に調整してください(濃すぎるとすぐ蒸発し、殺菌効果が落ちます)
- 乾いた雑巾・タオル(複数枚):拭き取り用。カビが付いた布を使い回すと胞子を広げるので、仕上げの乾拭きは別の布にします
- 歯ブラシ(使い古しで可):畳の目に入り込んだカビをかき出すのに使います
- 掃除機またはほうき:表面のホコリを取るため。ただし掃除機には注意点があるので、後述します
- (お酢で代用する場合)お酢+水:エタノールがなければ、薄めたお酢でも軽度のカビは落とせます(後述)
畳に水分が残るのが心配な場合は、揮発の早いエタノールが向いています。ただし健栄製薬(無水エタノールのメーカー)も注意しているとおり、畳の種類によっては素材を傷めることがあります。目立たない隅で試してから、全体に使うと安心です。

【共通の準備】換気して、乾いた状態で胞子をかき出す
カビ取りの前に、必ずこの準備をします。ここを飛ばすと、胞子が舞って被害が広がります。
- マスクと手袋をつけ、窓を開けて換気する。晴れて乾いた日が理想です。天気が悪い日は、除湿機やエアコンの除湿で部屋の湿度を下げてから行います
- 畳が乾いた状態で、胞子をかき出す。ブラシやほうきで、畳の目に沿って“やさしく”なでます。ゴシゴシこすると胞子が舞うので、なでる程度に。かき出したら、乾いた雑巾で軽く乾拭きします
この「乾いたまま先に胞子を取る」ひと手間が、仕上がりを大きく左右します。
青カビ・白カビ(軽度)の取り方
緑がかった青カビ、白くふわふわした白カビは、いずれも比較的軽度。エタノールで落とせます。
- 上の準備(換気+胞子かき出し)をすませる
- カビの部分に消毒用エタノールを吹きかけ、20分ほど置いて殺菌する
- もう一度エタノールを吹きかけ、畳の目に沿って乾いたタオルで水分を拭き取る。カビが残っていたら、この工程を繰り返す
- 仕上げに、扇風機やサーキュレーターで畳をしっかり乾かす
軽度とはいえ、青・白カビは条件がそろうと黒カビより速く広がることもあります。見つけたら早めに対処してください。
お酢で代用する場合
エタノールがなければ、薄めたお酢でも軽度のカビは落とせます。ただしお酢には漂白作用があるため、原液のままだと畳が変色することがあります。お酢1:水9の割合で薄めて雑巾に含ませ、畳の目に沿って拭き、乾いた布で乾拭きしてください。全国畳産業振興会も、日ごろの手入れとして薄めたお酢(ぬるま湯に少量)を、よく晴れて乾いた日に使う方法を案内しています。
黒カビ(重度)の取り方
黒い点状・しみ状の黒カビは、畳の内部まで根を張る手ごわいタイプです。エタノールに加えて、重曹の力を借ります。
- 換気して、乾いた状態で表面のホコリを取る
- 黒カビにエタノールを吹きかけ、20分ほど置く
- コップにエタノールを入れ、歯ブラシを浸してから、畳の目に沿ってやさしくかき出す。力を入れると畳が傷むので注意。歯ブラシはこまめにエタノールですすぎ、3〜4回ほど繰り返す
- 落ちにくいときは、カビに重曹の粉を直接ふりかけ、上からエタノールを吹いてブラシでこする。重曹にも軽い漂白作用があるので、カビの部分だけに使い、広げすぎない
- 最後にエタノールを吹き、乾いたタオルで念入りに拭き取り、しっかり乾燥させる
ここまでやっても黒いあとが残る場合は、色素が畳の繊維に沈着している可能性があります。無理に削ったり漂白剤を足したりせず、次章の「取れないほどひどいとき」を参考にしてください。
畳のカビ取りでやってはいけないこと
よかれと思ってやったことが、かえってカビを広げたり、畳を傷めたりする。畳のカビ取りには、そんな「落とし穴」がいくつかあります。取り方と同じくらい大切なので、先に頭に入れておいてください。

① いきなり水拭きする
最初に触れたとおり、これがいちばんやりがちな失敗です。カビを見つけて雑巾でゴシゴシ水拭きすると、畳に水分が移り、逆にカビの繁殖を助けてしまいます。拭くのは、エタノールなど揮発するもので。仕上げも、必ず乾いた布での乾拭きにしてください。
② カビを叩いて落とそうとする
エタノールやお酢で拭くとき、汚れを落とそうとポンポン叩くのはNGです。叩くと、表面のカビが畳の目の奥へ押し込まれてしまいます。奥に入ったカビは取り切れず、再発の火種になります。あくまで「目に沿って、やさしく拭く・かき出す」が基本です。
③ 塩素系漂白剤・強力なカビ取り剤を使う
お風呂用の塩素系漂白剤(ハイターなど)や、強力な市販カビ取り剤を畳に使うのは避けてください。畳が変色・脱色したり、イ草を傷めたりするおそれがあります。おそうじ本舗も、市販の漂白剤や強力なカビ取り剤は畳を傷めるとして、使用しないよう注意しています。畳には、お酢・エタノール・重曹といった、素材にやさしいものを使うのが基本です。
【安全上の注意】薬剤を「混ぜない」
塩素系漂白剤は、酸性のもの(お酢・クエン酸など)と混ざると有毒なガスが発生し、たいへん危険です。「混ぜるな危険」の表示があるものは、単独で・換気しながら使い、ほかの薬剤と絶対に併用しないでください。畳には、そもそも塩素系を使わないのがおすすめです。
④ 掃除機で吸い込む(使い方に注意)
ここは情報が分かれるところなので、安全側で整理します。カビの胞子を掃除機で吸うと、排気口から胞子が舞い戻り、部屋中に拡散するおそれがあります。とくに、細かな粒子を捕らえるフィルター(HEPAフィルターなど)が付いていない掃除機では、リスクが高まります。
- 基本:カビそのものは、掃除機で吸うより、ほうきやブラシで目に沿ってかき出し、乾拭きで絡め取るほうが安全です
- 掃除機を使うなら:カビをエタノールで殺菌して落ち着かせた「後」に、換気しながら、ゆっくり優しくかける程度に
迷ったら、掃除機を使わずブラシ+乾拭きで進めるのが無難です。
⑤ 濡れたまま放置する・生乾きで終える
カビを取ったつもりでも、畳に水分が残っていれば、そこからまた繁殖します。作業後は扇風機やサーキュレーターで、畳をしっかり乾かすまで気を抜かないでください。仕上げの乾燥まで含めて、カビ取りです。
取れないほどひどいとき|色素沈着と、張り替えの見きわめ
手順どおりにやっても、黒いあとがうっすら残ることがあります。これは掃除の失敗ではなく、カビの色素が畳の繊維に染み込んで(色素沈着して)しまった状態です。ここで漂白剤を足したり、削ったりするのは逆効果。畳をいためるだけなので、いったん手を止めて、次の見きわめをしてください。
「自分で取る」から「畳を替える」に切り替える目安
次のようなときは、自分でのカビ取りに見切りをつけ、畳そのものの入れ替え(裏返し・表替え・新調)を検討するタイミングです。
- 黒カビが広範囲に及んでいる(1枚の大部分、または複数枚)
- 取ってもすぐ再発する(畳の内部まで根を張っている可能性)
- カビ臭が畳にしみついて取れない
- 畳を持ち上げると、裏や畳床(下地)までカビている
- もともと畳の傷み・日焼け・へたりも気になっていた
表面のイ草を張り替えれば、カビも一緒になくなります。とくに裏や畳床までカビが回っている場合は、表面を拭くだけでは解決しません。プロの畳店に相談するのが近道です。
裏返し・表替え・新調、どれを選ぶ?
畳の入れ替えには、大きく3つの方法があります。カビの状態と、畳を使ってきた年数で選び方が変わります。
- 裏返し:今の畳表を裏返して使う方法。畳表がまだ新しく、片面だけの軽いカビ・日焼けなら選択肢になります
- 表替え:畳床(土台)はそのままに、畳表とヘリを新しくする方法。カビや傷みが表面中心なら、これが定番です
- 新調:畳床から丸ごと入れ替える方法。畳床までカビや傷みが達しているときは、これになります
それぞれの費用の目安や、札幌での頼み先の選び方は、札幌の畳の張替え・表替えガイドでくわしくまとめています(費用の数字は、記事間で食い違わないよう、そちらに集約しています)。カビをきっかけに畳の替えどきかも、と思った方は、あわせてご覧ください。
畳のカビを再発させない|今日からできる予防
カビ取りの本当のゴールは、「また生やさない」ことです。カビが育つ4つの条件のうち、家庭で断ちやすいのは「湿度」と「栄養(汚れ)」。この2つを押さえるだけで、再発はぐっと減らせます。

基本の予防|湿気と汚れをためない
- こまめに換気する:晴れた日は窓を開け、空気を入れ替えます。閉め切りは、湿気がこもるいちばんの原因です
- 湿度を60%以下に保つ:雨の日や湿気の多い時期は、除湿機やエアコンの除湿(ドライ)を活用します。湿度計を1つ置くと、目安が分かって便利です
- 畳の目に沿って掃除する:ホコリや皮脂はカビのエサ。畳の目に沿って掃除機やほうきをかけ、仕上げに乾いた布で拭くと、栄養源を減らせます
- 布団・カーペットを敷きっぱなしにしない:布団の下は通気が悪く、寝汗の水分もこもります。布団はこまめに畳から上げて干し、ラグも定期的に乾かします
- 家具は壁から少し離す:ぴったりつけると空気が動かず、裏側がカビの温床に。数センチ空けて、空気の通り道をつくります
- 除湿シートを敷く:畳や敷物の下、押し入れなど、湿気がこもりやすい場所には除湿シート・除湿剤が効きます
札幌・北海道の冬に、とくにやってほしいこと
前半でお伝えしたとおり、北海道では冬の室内がカビの温床になりがちです。冬こそ、次の点を意識してください。
- 加湿器を「置く場所」と「強さ」に注意:和室、とくに畳のそばで加湿器を強く使い続けると、その一角だけ湿度が上がります。湿度計を見ながら、上げすぎない・畳の真横に置かない
- 部屋干しは和室を避けるか、換気とセットで:どうしても和室で干すなら、換気扇を回す・窓を少し開ける・除湿機を併用するなど、水分を逃がす工夫を
- 結露を放置しない:窓や壁の結露は、こまめに拭き取ります。結露そのものを減らすには、北海道の窓の結露対策もご覧ください
- 北側の和室は、意識して空気を動かす:日中に一度は扉を開ける、サーキュレーターで風を通すだけでも違います
ちなみに、湿気がたまった畳はカビだけでなくダニも増えやすくなります。ダニ対策も、根っこは「湿気と汚れをためない」で同じです。部屋全体の湿気・汚れが気になる場合は、後述のプロのクリーニングも選択肢になります。
畳のカビと、健康について知っておきたいこと
畳のカビは、見た目の問題だけではありません。空気中に飛ぶカビの胞子は、人によっては体調に影響することがあります。だからこそ、放置せず早めに対処するのが大切です。
カビの胞子は、体質によってはアレルギーの原因になることがあると言われています。ただし、症状の出方には個人差が大きく、ここで「畳のカビが原因で必ずこうなる」と決めつけることはできません。咳・鼻炎・目のかゆみ・肌のトラブルなど、気になる不調が続く場合は、自己判断せず、医療機関にご相談ください。
作業のうえでは、次の点を守れば、余計なリスクを避けられます。
- カビ取りのときは必ずマスクと手袋:胞子を吸い込まない・薬剤で手を荒らさないため
- 換気しながら作業する:狭い和室で締め切って作業すると、舞った胞子や薬剤の成分がこもります
- 小さなお子さん・ペットがいる家庭は、作業中は別の部屋に:作業後、畳が完全に乾いてから戻すと安心です
- 薬剤は素材にやさしいものを:小さなお子さんやペットがいるなら、強い薬剤より、お酢・エタノール・重曹での対処がおすすめです
自分では手に負えないとき|プロに頼るという選択
ここまで読んでも、「範囲が広すぎる」「取っても取ってもカビが戻る」「部屋のあちこちがカビ臭い」という方もいると思います。そんなときは、無理せずプロの手を借りるのも、りっぱな選択です。頼み先は、困りごとによって変わります。
困りごと別・どこに頼めばいい?
- 畳の表面カビを、まるごとプロ清掃したい/畳以外の部屋のカビも気になる → ハウスクリーニングの畳・室内クリーニングが向いています。畳を傷めない専用の洗剤や、高温スチームで除菌するサービスもあります
- カビが畳の内部・裏・畳床まで達している/畳の傷みも気になる → 畳店での裏返し・表替え・新調が根本解決です(札幌の畳の張替え・表替えガイドへ)
- 和室だけでなく、押し入れ・窓まわり・浴室など部屋全体のカビ → 室内のカビ・掃除全般は、札幌のハウスクリーニングの領域です。料金の目安や業者の選び方をまとめています
札幌で頼み先に迷ったら、相談だけでも
「うちの畳は、掃除で足りるのか、張り替えたほうがいいのか分からない」。そんなときは、私たち開拓札幌にご相談ください。写真を見せていただければ、掃除で対処できそうか、畳店やハウスクリーニングのどちらが向くか、中立の立場で整理してご案内します。
一括見積もりサイトのように、申し込んだ直後から何社もの営業電話が鳴ることはありません。ご案内するのは、条件に合う業者だけ。「電話したら対応エリア外だった」「もう埋まっていた」といった探し直しも、こちらで引き受けます。
カビは取ったあと、再発させないところまでが仕上げです。開拓札幌の公式LINEでは、「札幌の畳・障子・襖 損しないチェックシート」を無料でお渡ししています。

カビの取り方とやってはいけない5つ、予防の湿度の目安、そして「取る」から「張り替え」に切り替える見きわめと費用相場まで、1枚にまとめました。ご登録だけでも大丈夫です。しつこい営業は、いたしません。
畳のカビについて、よくあるご質問
Q. 緑・白・黒のカビは、何が違いますか?
色でおおよその「手ごわさ」が分かります。緑がかった青カビ・白くふわふわした白カビは軽度で、エタノールで比較的落としやすいカビです。一方、黒い点・しみ状の黒カビは重度で、畳の内部まで根を張るため取りにくく、根気が要ります。どの色でも、早く見つけて早く取るほど、対処はラクです。
Q. 赤ちゃんやペットがいます。強い薬剤を使うのが不安です。
お子さんやペットがいるご家庭では、強い薬剤を無理に使う必要はありません。お酢(薄めて)・消毒用エタノール・重曹といった、素材にやさしいもので、軽度〜中程度のカビは十分に対処できます。作業中は別の部屋に移ってもらい、畳が完全に乾いてから戻すと安心です。塩素系漂白剤は畳を傷めるうえ、安全面でもおすすめしません。
Q. 市販の「カビ取りスプレー」や「ハイター(塩素系漂白剤)」は使えますか?
畳には使わないのが基本です。お風呂用の塩素系漂白剤や強力なカビ取り剤は、畳を変色・脱色させたり、イ草を傷めたりするおそれがあります。また、塩素系は酸性のもの(お酢など)と混ざると有毒ガスが出て危険です。畳には、エタノールやお酢・重曹を使ってください。ホームセンターには畳・イ草用のカビ取り剤もありますが、使う前に「畳に使えるか」の表示を必ず確認し、目立たない場所で試してからにしましょう。
Q. カビは取れたのに、カビ臭さが残ります。
においの元になっているカビが、目に見えない範囲に残っていることがあります。重曹を使うと、消臭に効果が期待できます。それでも臭いが取れない・繰り返す場合は、畳の内部まで入り込んでいる可能性が高いので、畳店での表替えを検討してください。
Q. 畳の裏や、畳の下の床までカビていました。
表面を拭くだけでは解決しません。畳を上げて裏や畳床(下地)まで乾かし、それでも広範囲・再発するなら、畳店に相談を。床下の湿気そのものが原因のこともあるため、畳の張替え・表替えガイドもあわせてご覧ください。
Q. 賃貸に住んでいます。畳のカビは自分で対処していいですか?
軽度のカビを、素材にやさしい方法で取る分には問題になりにくいですが、張り替えが必要なほどひどい場合や、退去時の負担が気になる場合は、まず管理会社・大家さんに相談してください。原因(結露・雨漏りなど建物側の問題か、使い方か)によって、費用の扱いが変わることがあります。
まとめ|畳のカビは「乾いた状態で・目に沿って・乾かして仕上げる」
最後に、大切なポイントをおさらいします。
- 畳のカビは、湿度・温度・栄養・イ草の吸湿性がそろって生える。北海道では冬の加湿・部屋干し・結露も大きな原因
- 取り方は、換気→乾いた状態で胞子をかき出す→エタノール(軽度)/重曹+エタノール(黒カビ)→乾拭き→しっかり乾燥。畳の目に沿って
- 水拭き・叩く・塩素系漂白剤・掃除機の使い方には注意。素材にやさしい薬剤を、混ぜずに使う
- 取れないほどひどい・裏や畳床まで達した場合は、裏返し・表替え・新調で根本解決を
- 再発を防ぐカギは、湿気と汚れをためないこと。冬の札幌はとくに意識を
カビは、早く見つけて早く取れば、たいていは自分で対処できます。この記事の順番どおりに、落ち着いて進めてみてください。判断に迷ったら、公式LINEで写真を見せていただければ、掃除で足りるか・畳を替えるべきか、中立の立場でご案内します。

