「天井に茶色いシミが出てきた。でも、どこから漏れているのか見当もつかない」——。雨漏りでいちばん困るのは、水が出ている場所と、原因の場所が一致しないことです。天井の真上の屋根が原因とは限りません。だから、原因さがしはプロでも難しいのです。
まず、お伝えしたいことがあります。雨漏りの原因は、屋根・ベランダ・窓・外壁・雨樋など、いくつもの場所に分かれます。そして症状(どこがどう漏れるか)から、疑うべき場所をある程度しぼり込めます。この記事では、その「症状 → 原因」の逆引きを、素人の方にも分かる言葉で整理します。
もうひとつ、札幌・北海道の方に、大切なこと。その水漏れ、そもそも「雨漏り」ではなく「すが漏り」かもしれません。すが漏りは、雪由来の水漏れで、原因も対処も雨漏りとはまったく違います。ここを取り違えると、原因さがしが永遠に空回りします。だからこの記事では、「これは雨漏り? すが漏り?」の見分けも、あわせてご案内します。
この記事の要点は、3つです。
- 雨漏りは「水の入口(原因)」と「出口(室内で漏れる場所)」がずれるため、原因の特定が難しい。だから、自己判断で塞がない
- それでも症状から原因の見当はつけられる。天井のシミなら屋根や防水シート、窓の下なら外壁やサッシ、というように逆引きでしぼり込めます
- 札幌では、冬だけ・接合部から・外見に異常がない水漏れは「すが漏り」を疑う。雨漏りとは原因が違うので、見分けてから動く
必要なところから読めます。
- なぜ原因さがしが難しいのか → 「特定が難しい前提」の章へ
- 場所ごとの原因を知りたい → 「場所別の主な原因」の章へ
- 症状から原因をしぼりたい → 「逆引き診断」の章へ
- 冬だけ漏れる/札幌の方 → 「雨漏り? すが漏り?」の章へ
- 自分で調べられる? → 「自分で原因を調べられる?」の章へ
私たち「くらしの味方 開拓札幌」は、札幌の暮らしの困りごとの相談窓口です。雨漏りやすが漏りについても、ご相談を承っています。特定の工法や業者に肩入れせず、最適な方法を中立の立場でご案内します。この記事では、脅すのでも急かすのでもなく、原因の見立て方と、後悔しない動き方をお伝えします。屋根作業の危険性などの情報は、国土交通省の公式情報で裏を取りました。
雨漏りの原因は「特定が難しい」|まず知っておきたい前提
雨漏りの原因を考えるとき、最初に知っておいてほしい大前提があります。それは「水の入口と出口は、しばしばずれる」ということです。ここを押さえておくと、原因さがしの遠回りを避けられます。
「染み出す場所」と「原因の場所」は、一致しない
天井の一点からポタポタと水が落ちてくると、つい「その真上の屋根が原因だ」と考えがちです。ですが、これはよくある勘違いです。
雨水は、屋根や外壁のどこかから建物に入ると、柱・梁・防水シート・断熱材などを伝って流れ、たまりやすい場所へ移動します。そして、天井板のつなぎ目や照明の穴といった「出口」から、はじめて室内に姿を現します。
つまり水の入口(本当の原因の場所)と、水の出口(室内でシミとして見える場所)は、数メートル離れていることも珍しくありません。天井の中央にシミがあっても、原因は屋根の端や隣の外壁だった、ということが起こります。
だから、原因さがしはプロでも難しい
入口と出口がずれるうえに、雨漏りには「原因が一つとは限らない」「複数の劣化が重なって初めて漏れる」という難しさもあります。屋根材のわずかなすき間だけでは漏れず、そこに防水シートの劣化が重なって、はじめて水が室内まで届く、というケースが多いのです。
だから、経験を積んだ専門業者でも、原因の特定には散水調査や赤外線カメラといった専用の手法を使います(くわしくは「プロの雨漏り調査」の章で)。「見ればすぐ分かる」ものではないと知っておくだけで、業者選びの目も変わります。
自己判断で「塞ぐ」のが、いちばん危ない
原因がはっきりしないまま、「たぶんここだろう」とコーキングやテープで塞ぐのは避けてください。理由は2つあります。
- 見当違いの場所を塞いでも、水は止まらない:本当の入口が別にあれば、水は行き場を変えて別の場所から漏れ出します
- 正しい場所でも、塞ぎ方を誤ると悪化する:屋根には、あえて水を逃がす通気や水抜きの仕組みがあります。そこを素人判断で塞ぐと、内部に水がこもり、かえって被害が広がることがあります
応急処置は「室内で水を受ける」ところまで。原因を突き止めて塞ぐのは、プロの仕事です。いま水が漏れていて、すぐの対応を知りたい方は、雨漏りの応急処置とやってはいけないことの記事もあわせてご覧ください。
場所別・雨漏りの主な原因

雨漏りの原因は、大きく7つの場所に分けられます。まずは「どこが弱点になりやすいか」を、場所ごとに見ていきましょう。ご自宅のどこが疑わしいか、あたりをつける手がかりになります。
①屋根材の劣化(瓦・スレート・金属屋根)
いちばん代表的な原因が、屋根材そのものの劣化です。屋根材は雨・風・紫外線・雪に常にさらされ、少しずつ傷んでいきます。
- 瓦:割れ・ズレ・ひび。瓦自体は長持ちしますが、地震や強風でずれると、すき間から水が入ります
- スレート(薄い板状の屋根材):色あせ・反り・ひび割れ。表面の塗膜が劣化すると防水の力が落ちます。一般には10〜20年ほどで塗り替えなどの手入れが目安とされます
- 金属屋根(トタン・ガルバリウム鋼板):さび・穴あき・接合部のゆるみ。北海道の無落雪屋根で多く使われます
屋根材の寿命は種類や環境で大きく変わります。「何年で必ず壊れる」ではなく、年月とともに防水の力は落ちていく、と考えてください。
②防水シート(ルーフィング)の寿命
見落とされがちですが、屋根材の下には防水シート(ルーフィング)が敷かれていて、これが実質的な「最後の砦」です。屋根材のすき間から入った水も、通常はこのシートが受け止めて外へ流します。
ところが、この防水シートも一般に10〜20年ほどで劣化するとされます。屋根材がまだ使えても、下のシートが寿命を迎えると、そこから雨漏りが始まります。「屋根の表面はきれいなのに漏る」ときは、このシートの劣化が疑われます。
③棟(むね)部材の劣化
屋根のてっぺん、2つの傾斜が合わさる部分を「棟」といいます。ここは雨風を受けやすく、棟板金(金属のカバー)を留めている釘のゆるみ・浮きや、漆喰(しっくい)の崩れが起こりやすい弱点です。強風で棟板金がめくれると、一気に雨漏りにつながります。
④ベランダ・バルコニーの防水劣化
意外に多いのが、屋根ではなくベランダ・バルコニーの床が原因のケースです。ベランダの床には防水加工がされていますが、これも経年で劣化します。
- FRP防水・ウレタン防水:一般に5〜10年ほどで、表面の保護塗装(トップコート)の塗り直しが目安とされます
- ひび割れ・排水口(ドレン)のつまり:床のひびや、落ち葉でつまった排水口から水があふれ、下の階の天井へ漏れます
「ベランダの真下の部屋」の天井にシミが出たら、まずベランダの防水を疑う価値があります。ベランダ・バルコニーの原因・修理費用・火災保険は、ベランダ・バルコニーの雨漏り|原因(防水の劣化・ドレン詰まり)と修理費用でくわしくまとめています。
⑤天窓(トップライト)・サッシ周りのパッキン
屋根に付いた天窓(トップライト)や、壁の窓サッシのまわりも、雨漏りの定番スポットです。窓と建物のすき間は、コーキング(すき間を埋める材料)やパッキン(ゴムの部品)で防水されていますが、これらは年月で硬くなり、ひび割れます。とくに天窓は屋根の傾斜に付くため、劣化すると雨漏りしやすい箇所として知られています。くわしくは、窓・サッシからの雨漏りと「結露」との見分けもご覧ください。
⑥外壁のひび割れ・コーキングの劣化
雨漏りは、屋根からだけではありません。外壁もまた、水の入口になります。
- 外壁のひび割れ(クラック):モルタルやサイディングの表面にできた細いひびから、水がしみ込みます
- 目地(つなぎ目)のコーキング劣化:サイディング壁のつなぎ目を埋めるコーキングが痩せて割れると、すき間から浸水します
「窓の下の壁」や「窓枠の角」にシミが出るときは、屋根より外壁・サッシまわりが疑われます。くわしくは、外壁からの雨漏りの原因と、塗装だけでは直らない理由もご覧ください。
⑦雨樋(あまどい)・谷樋(たにどい)の詰まり・劣化
最後は、雨樋(あまどい)です。屋根の水を集めて排水する樋(とい)が落ち葉やゴミで詰まったり割れたりすると、水があふれて外壁や軒(のき)に伝い、そこから雨漏りにつながります。とくに屋根の谷間を流れる谷樋(たにどい)は水が集中するため、詰まりや劣化が雨漏りに直結しやすい場所です。
見落としやすい場所(破風板・増改築のつなぎ目・太陽光パネル)
このほか、次のような場所も、意外と多い雨漏りの原因です。
- 破風板(はふいた)・鼻隠し:屋根の端(けらば・軒先)を守る板が傷むと、そこから水が回り込みます
- 増改築のつなぎ目:あとから建て増した部分と元の建物の接合部は、構造上すき間ができやすく、弱点になりがちです
- 太陽光パネルの設置部:屋根に穴を開けて固定するため、施工やコーキングが不十分だと、その固定部から浸水することがあります
札幌・北海道では、無落雪屋根の「ダクト」も要注意
北海道で広く使われる無落雪屋根(スノーダクト)では、屋根の中央に集めた水を排水するダクトが、落ち葉やゴミ、氷で詰まると、水があふれて室内に入ります(オーバーフロー)。これは本州の勾配屋根にはない、北海道ならではの弱点です。ダクトの詰まりは、自分で掃除できる範囲と、頼んだほうがよい範囲があります。手順や費用の目安はスノーダクトの掃除・詰まり対策にまとめました。屋根そのものの仕組みや寿命・メンテを知りたい方は、札幌の無落雪屋根まるごとガイドもご覧ください。ただし、冬に雪や氷が原因で漏れる場合は、雨漏りではなく「すが漏り」の可能性が高くなります。この見分けは、あとの章でくわしく扱います。
症状から原因をたどる|逆引き診断

場所別の原因が分かったら、次は逆に「うちの症状から、どこを疑えばいいか」をたどってみましょう。原因の断定はできなくてもあたりをつけることはできます。業者に相談するときも、「ここが怪しいと思う」と伝えられると、診断がスムーズになります。
症状 → 疑う場所の、逆引き早見表
まず、代表的な症状と、そこから疑われる原因を一覧にします。
| こんな症状のとき | まず疑う原因の場所 |
|---|---|
| 天井の中央にシミ・水滴 | 屋根材の劣化/防水シートの寿命/棟の劣化 |
| 壁ぎわ・窓の上や下にシミ | 外壁のひび・コーキング/サッシまわり |
| ベランダ・バルコニーの真下の部屋 | ベランダ床の防水劣化/排水口のつまり |
| 出窓・天窓(トップライト)のまわり | 窓まわりのコーキング・パッキンの劣化 |
| 外壁を伝って水が流れる・軒からしたたる | 雨樋の詰まり・破損/谷樋の劣化 |
| 2階の窓・壁の上部から | 屋根と外壁の取り合い(境目)/外壁上部 |
くり返しになりますが、これは「あたりをつける」ための目安です。入口と出口がずれるため、天井中央のシミの原因が、実は外壁だった、ということもあります。あくまで最初のしぼり込みとして使ってください。とくに天井のシミ・水漏れは、天井から雨漏り?原因の見分け方・応急処置・費用で、上階の水回りやすが漏りまで含めて逆引きしています。
「いつ・どんなとき漏れるか」も、大きな手がかり
場所だけでなく、「どんな天気のときに漏れるか」も、原因を教えてくれます。
- 雨が降ると、必ず漏れる:屋根材・防水シートなど、雨を直接受ける場所の劣化が疑われます
- 強い雨・横なぐりの雨のときだけ漏れる:外壁のひび・サッシまわりなど、風で雨が吹き付ける場所が疑われます
- 雨がやんでも、しばらく漏れ続ける:屋根裏や壁の中に水がたまっている(=入口と出口がかなり離れている)サイン
- 雪が積もる冬だけ漏れて、春に止まる:これは雨漏りではなく「すが漏り」の可能性が高い(次章でくわしく)
記録しておくと役立つ、4つのこと
この「症状の記録」は、業者に見せると原因特定の大きなヒントになります。相談前に、次の4点をスマホのメモや写真で残しておくと、原因さがしがぐっと早まります。
- 漏れた場所(天井のどこか・壁のどこか・窓のそばか)
- 漏れた日時と天気(雨の強さ・風の向き・雪の有無)
- 症状の見た目(ポタポタ落ちる・シミがじわっと広がる・カビくさい)
- いつから続いているか(今回が初めてか・毎年か・冬だけか)
これは「雨漏り」? それとも「すが漏り」?(北海道の視点)

ここが、この記事で最もお伝えしたい、札幌・北海道ならではのポイントです。「雨漏りの原因を探しているけれど、どこにも異常が見つからない」——もしそうなら、その水漏れは雨漏りではなく「すが漏り」かもしれません。両者は原因がまったく違うため、取り違えると原因さがしが空回りします。
そもそも「すが漏り」とは
すが漏り(すがもり)とは、ひとことで言うと冬の雪解け水による、屋根からの水漏れです。屋根に積もった雪が暖房熱で溶けて水になり、軒先で再び凍って「氷のダム」をつくります。この氷が排水をせき止め、行き場をなくした水が、屋根材の継ぎ目からじわじわ室内へしみ込みます。
決定的なのは、屋根が壊れていなくても起こること。だから、いくら屋根の穴や割れを探しても見つかりません。原因は「屋根の傷み」ではなく「屋根の上の氷」だからです。
ひと目で分かる|雨漏りとすが漏りの見分け
2つを並べると、見分けの手がかりがはっきりします。
| 比べるところ | 雨漏り | すが漏り |
|---|---|---|
| 起こる季節 | 通年(とくに雨・台風のとき) | 冬だけ(雪が積もっているとき) |
| 水が入る原因 | 屋根・外壁の破損・劣化・すき間 | 氷が排水をせき止め、接合部からしみ込む |
| 水の入る場所 | 穴・割れ・めくれ・傷んだ箇所 | 屋根材の継ぎ目・ハゼ(接合部) |
| 屋根の外見 | 破損や劣化が見えることが多い | 異常が見当たらないことが多い |
| 春・夏の症状 | 雨が降れば症状が出る | 止まる(=直ったと錯覚しやすい) |
逆引きチェック|あなたの水漏れはどっち?
次の3点に当てはまるほど、すが漏りの可能性が高いと考えてください。
- 雪が積もる冬のあいだだけ、天井や壁から水がしみてくる
- 屋根を点検しても穴・割れなどの異常が見つからない(「点検しても異常なし」と言われた)
- 春に雪が消えると、症状がぴたりと止まる(=「直った」と錯覚しやすい)
逆に、雨が降るたびに漏れる・屋根や外壁に見た目の傷みがある・季節を問わず出るなら、雨漏りの可能性が高くなります。
「春に直った」は、すが漏りの最も危ない落とし穴
すが漏りが厄介なのは、春に症状が止まると「自然に直った」と思い込みがちなことです。ですが直ったのではなく、氷ができない季節になっただけ。屋根の内部では、しみ込んだ水で木材の腐食やカビが冬を越すたびに静かに進み、次の冬、また同じ場所から漏れてきます。
すが漏りだと分かったら
すが漏りは、雨漏りとは原因も対処も、火災保険の考え方も違います。無落雪屋根が主流の札幌では、冬の水漏れの多くがこのすが漏りです。原因の仕組み・起こりやすい家の条件・修理方法・火災保険まで、すが漏りとは? 雨漏りとの違い・原因から修理費用・火災保険までの記事で、北海道の視点から徹底的にまとめています。冬に漏れる方は、まずこちらをご覧ください。
自分で原因を調べられる?|できることと限界
「業者を呼ぶ前に、自分でどこまで調べられる?」。これも、よくあるご質問です。結論からいうと、安全な範囲で「あたりをつける」ことはできますが、原因の断定と、屋根に登っての調査は、プロに任せてください。
自分でできること(地上・室内から)
けがの心配がない範囲で、次のことは確認できます。
- 室内の症状を記録する:漏れる場所・日時・天気・見た目を、写真とメモで残す(前章の4点)
- 地上から屋根・外壁を目視する:双眼鏡やスマホのズームで、瓦のズレ・棟板金の浮き・外壁のひび・コーキングの割れがないか、地面に立ったまま見る
- 雨樋の詰まりを確認する:落ち葉やゴミであふれていないか、水が正しく流れているかを、届く範囲で見る
- ベランダの排水口を確認する:ゴミで詰まっていないか、水がたまっていないかを見る
これらで「怪しい場所」の見当がつけば、業者への相談がスムーズになります。
自分でやってはいけないこと
一方、次のことは命に関わるため、絶対に避けてください。
- 屋根に登って調べる:これがいちばん危険です。屋根の上は、プロでも命綱をつけて作業する場所です
- はしごで高所を無理に確認する:不安定なはしごからの転落事故は、後を絶ちません
- 「たぶんここ」と自己判断で塞ぐ:前述のとおり、見当違いや誤った処置は被害を広げます
屋根に登る危険は、統計が示しています
「少しだけなら」と屋根に登るのは、想像以上に危険です。国土交通省の資料によると、屋根の雪下ろしなど除雪・屋根作業中の事故では、多雪の年には全国で年間1,000件以上の事故が起き、100人以上が亡くなっています。そして死亡事故の約8割は65歳以上で、事故の要因として最も多いのが屋根からの転落です。これは雪下ろしの統計ですが、雨漏りの原因調査で屋根に登る危険性も同じです。
「慣れているから」「一瞬だけ見るだけ」は通用しません。原因さがしのために、命を危険にさらす必要はありません。屋根の上を見る必要があるなら、それは業者の仕事です。
プロの雨漏り調査(原因特定の方法)

自分で原因を断定できないのは、当然のことです。プロの雨漏り調査は、専用の手法を組み合わせて、目に見えない水の道を突き止めます。この原因特定こそが、修理の成否を分けるいちばん大切な工程です。
主な調査方法は、4つ
- 目視調査:屋根・外壁・室内を目で見て、劣化やすき間を確認する基本の調査。多くはここから始めます
- 散水調査:疑わしい場所に、実際に水をかけて雨を再現し、どこから漏れるかを確かめる方法。原因の場所を、実際の浸水で特定します
- 発光液調査:特殊な発光する液を水に混ぜて流し、紫外線ライトで水の通り道を追う方法。複数の疑いがあるとき、入口を切り分けられます
- 赤外線サーモグラフィ調査:温度差を色で映すカメラで、水を含んで冷えた(または温度の違う)場所を見つける方法。壁を壊さずに浸水の範囲を推定できます
このほか、細いカメラを差し込んで内部を見るファイバースコープ調査などもあります。原因の難しさに応じて、これらを組み合わせて特定していきます。
なぜ「調査」にこだわる業者を選ぶべきか
ここが、業者選びの分かれ道です。きちんと調査せず「たぶんここですね」で工事を始める業者は、避けてください。入口と出口がずれる雨漏りは、思い込みで工事をすると「直したはずなのに、また漏れる」という結果になりがちです。
- 調査の内容と結果を、写真や報告書で説明してくれるか
- なぜその場所が原因だと考えたか、根拠を筋道立てて話せるか
- 見積りが項目ごとに分かれ、何にいくらかかるか明確か
この3点を確認するだけで、思い込み工事の業者を、かなり見分けられます。
調査・修理の費用は「見積り」で確かめる
雨漏りの調査や修理の費用は、原因の場所・範囲・工法・足場の有無で大きく変わり、一律には言えません。とくに散水調査や赤外線調査は、別途費用がかかることもあります。正確な金額は、現地を見たうえの「見積り」でしか分かりません。だからこそ、複数の業者から見積りを取り、診断内容と金額を比べることが大切です。費用の相場や内訳は、札幌の雨漏り修理の費用相場と業者の選び方の記事でくわしくまとめています。
業者選びに迷ったら、開拓札幌にご相談を
「どこに声をかければいい?」「この見立ては妥当?」。そう迷ったら、開拓札幌にご相談ください。特定の業者に肩入れせず、最適な方法を中立の立場でご案内します。ご案内するのは、きちんと調査し、原因と費用を正直に説明してくれる業者だけです。
一括見積もりサイトのように、申し込んだ直後から何社もの営業電話が鳴ることはありません。ご案内するのは、条件に合う1〜2社だけ。「電話したら対象エリア外だった」「もう予約でいっぱいだった」という探し直しも、こちらで引き受けます。
とはいえ、いきなり相談するより「まずは自分で見当をつけたい」という方も多いはずです。そこで、この記事でお伝えした症状からの逆引き・雨漏りとすが漏りの見分け・思い込み工事をする業者の避け方を、いざという時に手元で見返せる1枚の無料シートにまとめました。

「札幌の雨漏り 損しない診断シート」は、公式LINEから無料で受け取れます。天井のシミを前に頭が真っ白になっても、この1枚があれば「どこを疑い、何を業者に確認すればいいか」が順番に分かり、原因のずれた工事で二度手間になる遠回りを避けられます。
雨漏りの原因に関する、よくあるご質問(FAQ)
Q. 新築でも雨漏りすることはありますか?
あります。新築でも雨漏りは起こり得ます。屋根材や防水の劣化が原因でなくても、施工時のミス(防水シートの張り方・コーキングの不備・板金の納まりの甘さなど)が原因で、新しい家でも漏れることがあります。とくに天窓やベランダ、屋根と外壁の境目は、新築でも弱点になりやすい場所です。新築なら、まず施工したハウスメーカー・工務店に連絡してください。保証期間内なら無償で対応してもらえることがあります。
Q. 業者に「原因不明」と言われました。どうすれば?
雨漏りは、原因の特定が難しく、1回の調査で分からないこともあります。「原因不明」と言われたら、次の対応をおすすめします。まず、散水調査や赤外線調査など、より詳しい調査をしてもらえないか相談する。それでも難しければ、別の業者にセカンドオピニオンを求めるのも有効です。業者によって得意分野(屋根・防水・板金)が違うため、視点が変わると原因が見つかることがあります。1社の「分からない」で、あきらめないでください。
Q. 雨漏りの原因が、複数のこともありますか?
よくあります。複数の劣化が重なって、初めて漏れるのが雨漏りの難しさです。「屋根材のすき間」と「防水シートの劣化」が両方あって漏れている場合、片方だけ直しても止まりません。だからこそ、家全体をていねいに調査してくれる業者が信頼できます。「一箇所直したのに、また漏れた」ときは、別の原因が残っている可能性を疑ってください。
Q. 雨漏りとすが漏りは、何が違うのですか?
原因がまったく違います。雨漏りは、屋根や外壁の破損・劣化・すき間から、雨が降るたびに水が入る現象です。一方すが漏りは、屋根が壊れていなくても、冬に雪解け水が凍って排水をせき止め、継ぎ目からしみ込む現象です。見分けの目安は「雨のたびに漏れる=雨漏り」「雪の冬だけ漏れて春に止まる=すが漏り」。札幌では冬の水漏れの多くがすが漏りなので、くわしくはすが漏りとは? 雨漏りとの違いの記事をご覧ください。
Q. 雨漏りを放置すると、どうなりますか?
放置は禁物です。しみ込んだ水で木材が腐食し、断熱材が濡れて性能が落ち、カビが発生します。さらに進むと、漏電による火災や、シロアリの発生、天井・壁の崩落にもつながりかねません。原因の特定と修理は、被害が小さいうちに手を打つのが、結局いちばん安く済みます。
Q. 賃貸やマンションで雨漏りしたら、誰に連絡すればいい?
自己判断で業者を呼ぶ前に、まず管理会社・大家さんへ連絡してください。賃貸では、建物の不具合による雨漏りは、原則として大家さん(貸主)側の負担で直すのが一般的です。分譲マンションでは、原因が共用部分(屋上・外壁など)か専有部分かで負担者が変わるため、まず管理組合・管理会社に相談を。勝手に工事を進めると、費用を負担してもらえないことがあります。
まとめ|雨漏りは「症状から原因をたどり、プロに調べてもらう」
最後に、大切なことをおさらいします。
- 雨漏りは入口(原因)と出口(漏れる場所)がずれるため、原因の特定が難しい。自己判断で塞がない
- 原因は屋根・防水シート・棟・ベランダ・窓サッシ・外壁・雨樋の7か所に分かれる。症状から疑う場所をしぼり込める
- 手がかりは「漏れる場所」+「漏れる天気」。日時・天気・場所を記録すると、原因さがしが早まる
- 札幌では、冬だけ・接合部から・外見に異常なしの水漏れは「すが漏り」を疑う。雨漏りとは原因が違う
- 自分でできるのは地上・室内からの確認まで。屋根に登る調査は危険(国土交通省の統計)。原因特定は散水・発光液・赤外線などプロの調査に任せる
雨漏りは、原因が見えにくく、不安になりやすいトラブルです。でも、症状から順にたどり、あわてず正しい順番で動けば、必ず前に進めます。まず疑う場所の見当をつけ、命の危険がある屋根の上は、プロに任せる。これが、後悔しない雨漏り対応の近道です。

