「トイレを流したら、水が引かない」「もう一度レバーを回すのが怖い」。突然のトイレつまりは、あわてます。
でも、まず知ってほしいことがあります。トイレットペーパーや排せつ物が原因の軽いつまりなら、業者を呼ばなくても、自分で直せることが多いです。
この記事では、自分でできる直し方を、道具ごとに順を追って解説します。あわせて、やると悪化する「やってはいけないNG」と、どこからは自分でやらずに業者に任せるべきかの見きわめラインも、正直にお伝えします。
必要なところから読めます。
- 今すぐ直したい方 → 「直す前の準備」→「自分でできる方法」の章へ
- やって悪化させたくない方 → 「やってはいけないNG」の章へ
- 異物を落とした・水が全然引かない方 → 「業者を呼ぶ目安」の章へ
私たち「くらしの味方 開拓札幌」は、札幌の家の困りごとの相談窓口です。
ですがこの記事は、売り込みではなく、あなたが自分でトイレのつまりを直すための実践ガイドです。特定の業者に肩入れせず、自分で直す方法から、業者に頼むべきラインまで、中立の立場でお伝えします。
まず原因を見きわめる|「溶ける」か「溶けない」かで対処が変わる
つまりを直す第一歩は、「何が詰まっているか」を見きわめることです。原因によって、自分で直せるか、それとも業者を呼ぶべきかが、はっきり分かれます。ここを間違えると、対処法も間違えてしまいます。
水に溶ける原因(軽度=自分で直せる)
次のものが原因なら、水に溶けたり、ふやけたりするので、この記事の方法で直せる可能性が高いです。
- トイレットペーパーの流しすぎ:いちばん多い原因です。LIXILの公式サポートによると、一度に流す量の目安は「大」洗浄で約5メートル、「小」洗浄で約2メートル。これを超えて一度に流すと、溶けきれずに塊になり、つまることがあります
- 排せつ物:水量不足(「小」で大便を流すなど)で押し流せず、残ってしまうケース
- 「流せる」お掃除シート・おしり拭き:「流せる」と書いてあっても、トイレットペーパーより溶けにくく、量が多いとつまる原因になります
水に溶けない原因(重度=無理は禁物)
次のものが原因のときは、自分で流そうとすると、かえって奥へ押し込んで悪化させます。この記事の後半「業者を呼ぶ目安」を先に読んでください。
- スマホ・鍵・ボールペンなどの固形物:水では絶対に流れません。無理に押すと排水管の奥で完全に詰まります
- おむつ・生理用品・ペットの砂:水を吸って膨張するため、高い確率で配管をふさぎます
- ティッシュペーパー:トイレットペーパーと違い、水に溶けにくくできています
じわじわ進む原因=尿石の蓄積
「最近、流れが悪い」「ときどきつまる」という場合は、尿石(尿の成分が固まったもの)の蓄積が原因のこともあります。長年の使用で排水路の内側が狭くなり、少しの量でも流れにくくなります。これは自分で完全に取り除くのは難しく、繰り返すようなら業者の点検が必要です。
直す前の準備|あわてて作業して、あふれさせないために
つまりを直す作業は、汚水が飛び散ったり、あふれたりする可能性があります。始める前に、次の準備をしておくと、被害を最小限にできます。ここを飛ばすと、床や壁を汚してしまいます。
作業前にやっておく3つのこと
- ウォシュレットの電源プラグを抜く:LIXILの公式サポートでも、作業の最初に電源プラグを抜くよう案内されています。汚水がかかっての感電や故障を防ぐためです
- 止水栓を閉める:便器の横(または壁・床)にある止水栓を、マイナスドライバーで時計回りに回して閉めます。これで、うっかりレバーを回してもタンクから水が出ず、あふれを防げます
- 床と便器まわりを養生する:飛散防止のため、便器をビニールシートで覆い、床にも新聞紙やビニールを敷きます
そろえておくと安心な道具
- ゴム手袋:汚水や薬剤から手を守ります。異物を拾う可能性があるなら、ひじまで覆える長いものが安心です
- バケツ:追い水をしたり、あふれた水を受けたりするのに使います
- 新聞紙・ビニールシート:床の養生用
- 灯油ポンプや紙コップ:便器内の水が多すぎるとき、汲み出して量を減らすのに使います
水位の調整=作業の成否を分けるポイント
道具を使う前に、便器内の水位を整えます。ここが、じつは成功のカギです。
- 水位が高すぎるとき:ラバーカップなどを押し込むと、汚水があふれます。LIXILの公式サポートでは、手動ポンプなどで水を吸い出し、便器の上面から10センチ以上下げてから作業するよう案内されています
- 水が引いてしまっているとき:逆に水が少なすぎても、ラバーカップは効きません(後述)。バケツで水を足してから作業します
自分でできるトイレつまりの直し方【道具別】
準備ができたら、いよいよ実践です。手元にある道具や、つまりの程度に合わせて、上から順に試してみてください。軽度なつまりほど、上の方法で解消しやすくなっています。
方法1|ぬるま湯を流す(★熱湯は絶対NG)
トイレットペーパーや排せつ物の軽いつまりに、まず試せる手軽な方法です。ぬるま湯には、紙をふやけさせて流れやすくする効果があります。
- 便器内の水位が高ければ、汲み出して下げておきます
- 手で触れられる程度のぬるま湯(熱いと感じない温度)を、バケツで少し高い位置から、便器の排水口めがけてゆっくり注ぎます
- そのまま20〜30分ほど置き、紙がふやけるのを待ちます
- 水位が下がっていれば、バケツの水を流して確認します
★ここで絶対にやってはいけないのが、熱湯を使うことです。TOTOの公式のお知らせによると、「便器に限らず洗面器など衛生陶器に熱湯を注ぐと、その部分が急激に膨張を起こし、表面にひびが入る可能性があります」。陶器が破損してケガをしたり、水漏れの原因になったりする恐れがあるため、必ず「手で触れる程度のぬるま湯」にとどめてください。
方法2|重曹+クエン酸(お酢)で分解する
ラバーカップがない場合に、比較的おだやかに試せる方法です。重曹と酸性のもの(お酢・クエン酸)を反応させ、発泡の力で紙や汚れをゆるめます。
- 便器の水位を下げておきます
- 重曹をカップ4分の1程度、便器に入れます
- その上から、お酢(またはクエン酸を溶かした水)をカップ2分の1程度、ゆっくり注ぎます。シュワシュワと発泡します
- さらに手で触れられる程度のぬるま湯をバケツ半分ほど、静かに注ぎます
- そのまま30分〜1時間置いてから、水を流して確認します
効くのは、トイレットペーパーなど水に溶けるつまりだけです。固形物には効きません。また、一度にたくさん入れすぎると、発泡でかえって水があふれることがあるので、分量は守ってください。
方法3|ラバーカップ(スッポン)を使う
つまり解消の定番です。ゴムのカップを排水口に密着させ、真空の力で詰まった物を「引き出す」のが本来の役割です。
まず、便器の種類に合ったものを選びます。ここを間違えると、密着せず効きません。
- 洋式トイレ:カップの先に出っ張り(フランジ・ツバ)が付いた「洋式用」を使います
- 和式トイレ:先端が平らなお椀型の「和式用」を使います
- LIXILのトイレの場合、先端のゴムがお椀を伏せた形で、外径130ミリ程度のものが推奨されています
正しい使い方(押すより「引く」が肝心):
- カップがしっかり水に浸かるように、水位を調整します(水がないと効きません)
- 排水口をふさぐように、カップをゆっくり押し込んで密着させます
- ゆっくり押して、すばやく引き上げます。LIXILの公式サポートによると、ラバーカップは「引き上げた時の吸引力で詰まった物を引き戻して解消する」もの。つまり、力を入れるのは押すときではなく、引くときです
- 水が引き込まれるまで、これを数回くり返します
- スッと水が引くようになったら、バケツで水を流して確認します
勢いよく押し込みすぎると、汚水が飛び散ります。目や口を保護し、動作はゆっくりを心がけてください。
方法4|真空式パイプクリーナー(強力タイプ)
ラバーカップで効かない、少し頑固なつまりに使います。筒とハンドルが付いた、ラバーカップの強力版です。ハンドルを引くことで、より強い吸引力をかけられます。
使い方はラバーカップと同じで、排水口に密着させて、ハンドルをゆっくり引くのが基本。吸引と押し出しの両方ができるタイプもあります。ラバーカップで反応がなかった紙のつまりでも、これで解消できることがあります。
方法5|ワイヤーブラシで直接かき出す
排水管の掃除用ワイヤー(トイレ用)を使い、詰まりを直接突き崩す・絡め取る方法です。
- ワイヤーの先端を排水口から差し込み、ハンドルを回しながら少しずつ奥へ進めます
- 抵抗を感じたら、ゆっくり前後させて、つまりをほぐします
- ある程度ほぐれたら引き抜き、水が流れるか確認します
専用ワイヤーがなければ、針金ハンガーをまっすぐ伸ばして代用することもできます。ただし、先端で陶器を傷つけないよう、先を布やテープで巻いてください。あくまで応急の代用なので、陶器を傷つけるリスクを考えると、できれば専用の道具(ワイヤーブラシ)を使うほうが安全です。
方法6|ペットボトルを使う(道具がないときの応急処置)
ラバーカップが手元にない緊急時の、応急的な方法です。
- 2リットルのペットボトルの底を切り取り、フタは閉めておきます
- 切った底の開口部を、便器の排水口に当てます
- ゴム手袋をした手でボトルを押したり引いたりして、水圧で詰まりを動かします
ラバーカップと似た原理ですが、力は弱めです。汚水が飛び散る可能性があるので、ゆっくり動かしてください。完全に詰まっている場合は、効果は期待できません。
やってはいけないNG|これをやると悪化します
つまりを早く直したい一心で、つい手が出てしまう行動の中には、状況を悪化させたり、便器を壊したりする危険なものがあります。次の5つは、絶対に避けてください。
NG1|熱湯を注ぐ
前述のとおり、TOTOの公式のお知らせで、便器などの衛生陶器に熱湯を注ぐと急激な膨張で「表面にひびが入る可能性があります」と明言されています。便器が割れると、修理では済まず、便器ごと交換になることもあります。お湯を使うなら、必ず手で触れられる程度のぬるま湯(熱いと感じない温度)にしてください。
NG2|何度もレバーを回して流す
「もう一度流せば、流れるかも」——これがいちばん多い失敗です。つまっている状態でレバーを回すと、行き場のない水があふれ出します。LIXILの公式サポートでも、詰まった状態で洗浄ハンドルを使わないよう注意されています。水位が引かないなら、それ以上流さないでください。
NG3|固形物・異物を奥へ押し込む
スマホ、おもちゃ、鍵などを落としたとき、ラバーカップで押すのは厳禁です。排水管の奥へ押し込んでしまい、便器を外さないと取れなくなります。固形物は「押す」のではなく、後述のとおり取り出すか、業者に任せます。
NG4|市販の薬品を混ぜる・使いすぎる
複数の薬品(とくに塩素系と酸性)を混ぜると、有毒なガスが発生して危険です。また、トイレ用でない強い薬剤(パイプクリーナーなど)は、固形物のつまりには効かないうえ、陶器や配管を傷めることがあります。薬品を使って効かなかったあと、その薬品が残った状態で別の作業をするのも危険です。
NG5|取れないのに、力ずくで作業を続ける
何度やっても水が引かないのに、力任せに作業を続けると、汚水があふれたり、配管を傷つけたりします。「30分試して変化がないなら、いったん手を止める」。これを目安にしてください。次の章で、その見きわめラインをお伝えします。
ここからは業者へ|自分でやる限界の見きわめライン
DIYで直せるのは、あくまで「水に溶けるものによる、軽度なつまり」まで。次のような場合は、無理に自分で続けず、業者に任せるのが、結果的にいちばん安全で、費用も抑えられます。
こんなときは、自分での作業をやめて業者へ
- スマホ・鍵・おもちゃなどの固形物・異物を落とした:手で届く位置になければ、無理に流そうとせず業者へ。押し込むと便器の脱着が必要になります
- 水位がまったく引かない・便器から汚水があふれそう:完全に近いつまりです。これ以上の自己処置は、あふれのリスクが高くなります
- 何度も同じようにつまる(再発する):尿石の蓄積や、排水管・便器の構造的な問題の可能性があります
- トイレ以外(浴室・洗面・台所)でも同時に流れが悪い、ゴボゴボ異音がする:家全体の排水管でつまりが起きているサインです。個人での対処は困難です
- いろいろ試したが、30分〜1時間たっても変化がない
異物を落としたときは、まず「取り出す」
固形物を落とした場合、手で届く位置に見えているなら、ひじまで覆える長いゴム手袋をして、直接取り出すのがいちばん確実です。ホームセンターには、先端に鉤爪の付いた「異物キャッチャー」もあります。ただし、奥に入って手が届かないなら、無理をせず業者に任せてください。
業者に頼むと、いくらかかる?
費用は、つまりの原因と作業の重さで変わります。トイレットペーパー詰まりのように、薬剤やローポンプで解消できる軽度なものなら数千円から。便器を外したり、高圧洗浄が必要な重度のものは、数万円になることもあります。
くわしい相場と、料金がどう決まるかは、札幌の水道修理の費用相場|作業別の料金のものさしにまとめています。見積りが妥当かどうかを判断する「ものさし」として、先に目を通しておくと安心です。
札幌で実際に業者を探す際は、札幌の水道業者一覧・比較|指定給水装置工事事業者を中立比較で、対応区・24時間対応の有無・料金を1社ずつ整理しています。水のトラブル全般の対処や業者の呼び方の全体像は、札幌で水のトラブルが起きたら|総合ガイドをご覧ください。
自分で試しても直らない・不安なときは
ここまでの方法を試しても直らなかった。異物を落としてしまった。あるいは「自分でやるのが、そもそも不安」。そんなときは、無理をなさらないでください。
開拓札幌は、札幌の家の困りごとの相談窓口として、「どの業者に頼めばいいか分からない」という段階のご相談を承っています。特定の業者をおすすめするのではなく、あなたの症状とお住まいの区を伺ったうえで、条件に合う業者を中立の立場でご案内します。
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- 「電話したら対応エリア外だった」「もう埋まっていた」という探し直しも、こちらで引き受けます
こちらから業者をご案内する前に、まずは自分の手で落ち着いて対処したい——そんな方も多いはずです。そこで、この記事でお伝えした「溶ける・溶けないの見きわめ」「作業前の準備」「ぬるま湯→ラバーカップの手順」「やってはいけないNG」を、いざつまったその場で見返せる1枚の無料シートにまとめました。

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ご相談は無料です。無理な営業はいたしませんので、どうぞお気軽に。
トイレつまりについて、よくあるご質問
Q. 放っておけば、自然に直りますか?
トイレットペーパーや排せつ物の軽いつまりなら、時間を置くと紙がふやけて、自然に流れることがあります。数時間〜一晩ほど様子を見て、水位が下がるなら、ぬるま湯を使う方法などを試してみてください。ただし、水位がまったく引かない場合や、固形物が原因の場合は、待っても直りません。
Q. ラバーカップは、押すのと引くの、どちらが大事ですか?
「引く」ほうです。LIXILの公式サポートによると、ラバーカップは引き上げたときの吸引力で詰まった物を引き戻して解消する道具です。ゆっくり押して密着させ、すばやく引く。この動作をくり返すのがコツです。
Q. お湯を使うとき、熱ければ熱いほど効きますか?
いいえ、逆に危険です。TOTOの公式のお知らせでも、便器に熱湯を注ぐと陶器にひびが入る可能性があると注意されています。使うのは手で触れられる程度の、熱いと感じないぬるま湯にとどめてください。
Q. スマホを落として流してしまいました。
手で届く位置に見えているなら、長いゴム手袋をして取り出してください。奥に入って手が届かない場合は、ラバーカップなどで押し込まず、業者に相談を。無理に流すと、便器を外さないと取れなくなります。
Q. 何度も繰り返しつまります。
尿石の蓄積や、排水管・便器の構造的な問題の可能性があります。その都度直しても、根本原因が残っていると再発します。一度、業者に点検してもらうことをおすすめします。
まとめ|軽いつまりは自分で、迷ったら中立に相談を
最後に、大切なポイントをおさらいします。
- まず原因を見きわめる。「水に溶けるもの」なら自分で直せる。固形物なら無理をしない
- 作業前に電源を抜く・止水栓を閉める・養生する。あふれ防止の準備が9割
- ぬるま湯・重曹+クエン酸・ラバーカップの順に。ラバーカップは「引く」が肝心
- 熱湯は便器が割れるので絶対NG。何度も流すのもNG
- 固形物・水が引かない・再発・複数箇所同時なら、業者へ
トイレのつまりは、突然で、あせります。でも、軽いものなら、順番どおりに落ち着いて対処すれば、自分で直せることが多いものです。
そして、自分でできる範囲を超えたと感じたら、無理をしないこと。それも、被害を広げないための大切な判断です。